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多層的なプロセスで映し出す見えない気配や不在のリアリティ

髙木優希による個展「静かな誤訳」が2025年6月21日(土)から7月6日(日)までARTDYNEで開催中。髙木は他人の部屋の写真をもとにスチレンボードや紙粘土で模型を制作し、そこに光を当てて撮影したイメージをさらに絵画へと描き起こす作品を発表している。

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“Room” 2025 455×455mm oil on panel

髙木は模型制作や撮影を経てから絵画で仕上げるという多層的な制作段階を通じて、絵画空間に漂う「気配」や「違和感」をすくい上げてきた。幾層もの媒介を経て立ち上がる髙木の作品は、現実と虚構、知覚と記憶の裂け目にそっと差し込まれた楔のように、私たちの「見る」行為を揺さぶる。絵画において、物理的な空間の再現ではなく、「存在していたかもしれない何か」の記憶が、まるで亡霊のように出現する「誤訳」は、単なる再現のずれでだけではなく、見る者の無意識と共鳴しながら、見えない気配や不在のリアリティを伝える詩的な手段でもある。

髙木優希

1994年福島県生まれ。2021年東京芸術大学絵画科油画専攻卒業、2024年東京藝術大学大学院 美術研究科 修士課程 修了。現在東京を拠点に活動。

髙木優希個展「静かな誤訳」

会期2025年6月21日(土)~7月6日(日)
時間12:00~19:00  ※月火水休廊
会場ARTDYNE
URLhttps://www.art-dyne.com/