モチーフの光や空気を描くことで、そこにある質感を表す
千總ギャラリーは伊庭靖子個展「外に内に染む」を2022年7月7日(木)から9月5日(月)まで、千總ギャラリー〈ギャラリー2〉にて開催する。伊庭はモチーフの光や空気を描くことで、そこにある質感を表す。初期のモチーフに近接した画面から、次第にモチーフとその周辺の空間、そして近年は風景へ対象が広がっている。本展は伊庭の作品制作における対象の広がりと、千總ギャラリーの2022年のコンセプトである「外と内」が共鳴し実現した。新作を中心に2点の風景画をはじめ、屋内のモチーフを描いた作品などが展示される。アーティストの推薦人として伊庭と千總ギャラリーをつないだのは作家・原田マハで、展覧会のための解説文も寄稿している。展覧会に向けて、原田に千總ギャラリーのコンセプトのもと「外に内に染む」展の開催に至った。解説は会場および展覧会フライヤーにて観ることができる。
伊庭靖子
1967年京都市生まれ。嵯峨美術短期大学版画科専攻科修了後、1999年からフランス・モンフランカンにて滞在制作。2001~02年はアメリカ・ニューヨークにて文化庁芸術家在外研修員として滞在制作。主な受賞歴として、第21回京都文化芸術賞奨励アワード、第20回タカシマヤ美術アワード、滋賀県文化奨励アワード、第29回秀明文化アワード、第40回京都府文化賞功労アワード、第35回京都美術文化アワードなどがある。現在は京都を拠点に活動。
原田マハ
1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部日本文学科、早稲田大学第二文学部美術史科卒業。伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、2005年『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し作家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎アワード、17年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学アワードを受賞。
千總ギャラリーについて
1555年創業の千總が所蔵する作品を展示するため1989年に開設。2022年より展示スペースを新たに加え、所蔵品を展示するギャラリー1、現代の作家の作品を扱うギャラリー2として、同一のコンセプトのもとに展覧会を開催する。パトロンとしてアートを支え、また生み出した歴史を背景に、現代に工芸とアート、伝統と創造、過去・現在・未来が交差する場として、美との出会いを提供する。
伊庭靖子個展「外に内に染む」展覧会概要
会場 | 千總ギャラリー〈ギャラリー2〉 |
開催期間 | 2022年7月7日(木)から9月5日(月)まで |
開館時間 | 11:00-18:00 |
入場 | 無料 |