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415枚の紙片をめくり坂田和實の見出した「美」をみつめる

美術出版社は古美術商であり、優れた審美眼の持ち主であった坂田和實(1945〜2022)の中国で初となる回顧展図録『古道具坂田 僕たちの選択』を刊行する。銀座 蔦屋書店、京都 蔦屋書店、京都 岡崎蔦屋書店のオンラインでは、2024年6月24日(月)11:00から事前予約を開始。取り扱い店舗店頭とAmazonでは、2024年7月24日(水)から取り扱いが開始される。1500部限定での出版となり、シリアル番号が振られる。

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[左]スリーブケース、[右]タトウ(黒箔押し、題箋貼り) 撮影|稲葉真

早期購入特典として、天目里美術館の展示会場で配布中のハンドアウトを数量限定で同封。キュレーター・青柳龍太の展覧会イントロダクションに加え、青柳が選択した世界各国のことばの数々を展覧会構成と同じく紙面で東西南北に配置し構成されている。図録タトウのなかに本文の紙片と一緒に収まる仕様となっており、中日英トリリンガルで楽しむことができる。さらに、掲載図版を自宅でより一層楽しめる特別生産のフレームも期間限定で受注販売され、製本されていない本書の特殊な仕様ならではの可能性の広がりを楽しむことができる。

本書概要

古美術商であり優れた審美眼の持ち主であった坂田和實(1945〜2022)。その中国初個展となる展覧会「古道具坂田 僕たちの選択」の図録を、同展キュレーターである青柳龍太監修のもと制作される。本展の出品作品456点(作品図版 364点)とレンゾ・ピアノが設計を手がけた中国・杭州の天目里美術館での展示風景に加え、李琳(天目里美術館創設者)、月森俊文(日本民藝館職員)、沢山遼(美術批評家)らによる寄稿文を収録した、読みごたえのある一冊となっている。また、415枚 / 830頁の紙片の集積からなる造本を通して、収録内容やマテリアルの様態を等価に提示し、読者が順番を選択したり組み換えたりすることのできる一冊の書物として構成されている。

坂田和實(さかた・かずみ)プロフィール

1945年福岡県生まれ。1973年、東京・目白に「古道具坂田」を開店し、ヨーロッパ、アフリカ、南米、アジアのアンティーク雑貨や生活工芸品を蒐集・販売。1994年、千葉県に「museum as it is」を設立。自らのものさしによる「選択」を軸とした表現活動を通して、古美術と現代美術への挑戦と考察を示し、日本のみならず世界の美術・デザイン界に多大な影響を与えた。

青柳龍太(あおやぎ・りょうた)プロフィール

多摩美術大学卒業後、2005年よりファウンド・オブジェを素材としたインスタレーションを制作。2010年より東京・神楽坂の小さな路地でアンティークショップを経営する傍ら、指定文化財や古民家の改修に取り組む。

美術出版社

1905年の創業以来、一貫して良質な美術図書の出版を手掛けてきた。『美術手帖』『ワイナート』などの定期雑誌、『カラー版美術史シリーズ』をはじめとする美術・デザイン・建築などの芸術全般にわたる書籍の出版、美術展のカタログ制作のほか、アートと人々をつなぐ多彩な事業を行っている。

『古道具坂田 僕たちの選択』書籍情報

発売美術出版社
価格25,000円+税(図録のみ)
判型 / 仕様B5判 / スリーブ箱・タトウ付、シュリンク
ページ数830ページ ※製本されていない415枚の紙片から構成
URLhttps://tinyurl.com/mbpa55tp