斬新な発想で怪獣デザインの可能性を広げた池谷仙克
竹書房は、特殊美術デザイナー、美術監督として活躍された池谷仙克の美術書『池谷仙克アートワークス』を2022年12月22日に発売する。2022年10月に七回忌を迎えた池谷仙克は、円谷プロダクションや宣弘社などの特撮テレビ番組の美術、キャラクターデザインに携わったほか、映画美術やCMの世界でも活躍。日本の美をたくみに取り入れた独特の世界観で多くのファンを獲得した。
本書は池谷が残した様々なデザイン画、イメージボードを初出も含め可能な限り蒐集、掲載するもの。古くは放送開始55周年を迎えた『ウルトラセブン』や『シルバー仮面』といった往年の特撮作品から、平成ウルトラマン『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』まで、現存する怪獣デザインを余すところなく収録。これらに加え、鈴木清順監督作品『陽炎座』『夢二』や、日本アカデミー賞最優秀美術監督賞を受賞した『写楽』『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』などの映画やCMのアートワークス、さらにオリジナル怪獣や私的スケッチまでを収録。池谷のファンや特撮ファンはもちろんのこと、映画好きも楽しめるアートワーク集になっている。
池谷 仙克(いけや のりよし)
1940年8月31日、東京都八王子生まれ。武蔵野美術大学産業デザイン科卒業後、円谷プロダクションの『ウルトラマン』に参加。『ウルトラセブン』後期からは怪獣やセットのデザインを担当。その後は、『帰ってきたウルトラマン』や『シルバー仮面』『アイアンキング』『ファイヤーマン』などの怪獣デザインを手掛けている。1970年、実相寺昭雄監督作品『無常』に本編の美術監督として参加。映画の美術監督としての活動を開始。その後も舞台やCMなど、活躍の場を広げ、篠田正浩監督作品『写楽』『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』では日本アカデミー賞最優秀美術監督賞を受賞している。
『池谷仙克アートワークス』書籍情報
発売 | 2022年12月22日(木) |
定価 | 3,980円 |
仕様 | A4判・並製・192ページ |