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明治大正の名だたる「財界数寄者」のなかで、一目置かれた住友家15代当主・住友春翠の美意識と審美眼が選んだ、美しきものたちが集う泉屋博古館

青幻舎は、住友家15代当主・住友春翠を中心とした住友家ゆかりの、国宝2点、重要文化財19点、重要美術品60点を含む約3,500点の「泉屋博古館コレクション」の中から99点を厳選し、由来とともにその魅力を紹介する『泉屋博古館 名品選99』を2022年3月に刊行した。

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明治のその時代、日本が近代化を推し進めるなか、国の基幹産業を担う新しい勢力と没落していく公家や名家の盛衰の物語があった。この流れのなかで、数々の名品が「財界数奇者」の手に渡った。この経緯は、駆け引き、値切りなど多くの逸話とともに語られているが、現在、我々が見ることのできる"あの美術館のあのお宝"というものは、その当時の当主の腕力の証ともいえるかもしれない。 三井、三菱と並び、三大財閥のひとつであった住友。今日の住友の基礎をつくりあげた15代当主・住友春翠は、当時の腕力にものをいわせる財界数奇者たちとは別に、自分の美意識と社会貢献の目線で美術品のコレクションを構築していった。

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徳大寺実則、西園寺公望を兄にもつも、関西の政財界をリードしつつ、茶の湯や能の稽古に励み自ら客をもてなし、芸術家を支援し、文人趣味に精通しながら西洋の上流階級の生活様式を実践。さらに、住友の基幹産業である銅に関わる中国古代青銅器の世界有数のコレクションをつくりあげた。 現在、春翠を中心とした住友ゆかりの美術品が集う美術館が京都と六本木の泉屋博古館となる。中国古代青銅器をはじめ、中国・日本・西洋の絵画、書跡、茶道具、文房具、能面能装束など、コレクションは幅広い分野にわたった。本書では、その中から99点を厳選して紹介する。

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書籍情報

書名泉屋博古館 名品選99
編著泉屋博古館
判型A5変型
製本並製本
総頁264頁
定価本体2,000円+税
URLhttps://amzn.to/38dEzZ2