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芸術と建築の道を切り開いた3人の象徴的なフィンランド女性を紹介

フィンランド政府観光局（Visit Finland）は、2022年3月8日の国際女性デーを記念して、芸術と建築の道を切り開いた3人の象徴的なフィンランド女性を、今年の夏に開催される「トーベ・ヤンソンと海」展やフィンランドを代表する建築物など、フィンランドで芸術と建築が堪能できるスポットとあわせて紹介した。ムーミンの生みの親であり、フィンランドを代表する多才なアーティスト トーベ・ヤンソンや、フィンランドで最も成功した建築家の一人ヴィヴィ・ロン、そして芸術家のヘレン・シャルフベック。この3人のアーティストの足跡を辿りながら、フィンランドの旅を堪能してみてはいかがだろうか。

クルーヴ・ハルにあるトーベの小屋（クレジット：Visit Finland）

トーベ・ヤンソン / TOVE JANSSON（1914-2001）

フィンランドで最も有名な芸術家トーベ・ヤンソンは、世界中で愛されるムーミンを生み出し、イラストレーター、作家、画家など多方面で活躍。海を何よりも愛したトーベのフィンランドでのお気に入りの場所は、南海岸沿いの街、ペッリンゲ諸島である。ペッリンゲ諸島はポルヴォーの中心部から約30キロ、ヘルシンキから東へ2時間弱のところに位置している。トーベは子供の頃から夏のほとんどをペッリンゲ諸島で過ごし、ペッリンゲ諸島の小さな孤島、クルーヴ・ハルに小屋を建てた。トーベにとって島は自由の象徴であり、トーベと彼女のパートナーのトゥーリッキはおよそ30年の間、作品のインスピレーションをクルーヴ・ハルで得ていた。ペッリンゲ島から東に位置するハミナでは、2022年の夏に「トーベ・ヤンソンと海」展が開催され、トーベの海との密接なつながりに焦点を当てた絵画やイラストが展示される。

SÖDERBY-BODENのイェルダさん（クレジット：Visit Finland）・ペッリンゲ諸島の海で遊ぶトーベ（クレジット：© Per Olov Jansson © Moomin Characters™）

ヴィヴィ・ロン / WIVI LÖNN（1872-1966）

フィンランドの最先端を行く女性パイオニア、ヴィヴィ・ロンは、フィンランドで最も成功した建築家の一人である。ヴィヴィはフィンランドで初の独立した女性建築家であり、女性建築家として初めて建築コンクールで優勝。さらに、故郷タンペレの建築に大きな影響を与え、いくつもの教育機関のデザインを手がけた。タンペレ市内のタンペレ・ビジネススクール、旧フィンランドPyynikin koulu女学校とAleksanterin koulu小学校を通るWivi Lönnルートを歩くと、彼女の建築に触れることができる。また、1908年に完成したアールヌーボー様式の斬新な建物であるタンペレ中央消防署も、ヴィヴィの代表作のひとつ。1910年代初頭には、ヘルシンキから電車で3時間ほどの距離にある自然に近い街ユヴァスキュラに移り住み、Puistokoulu学校、Älylä地区の住宅、そして邸宅のKuokkala manorなど、数々の作品を残した。文化的・歴史的環境にあるこの邸宅は、現在レストランとして一般公開されている。

Kuokkala manor（クレジット：Visit Finland）

ヘレン・シャルフベック / HELENE SCHJERFBECK （1862-1946）

フィンランドを代表する芸術家の一人、ヘレン・シャルフベック。彼女のアートの特徴は、他人や自分自身を描いた無駄のない抽象的な肖像画である。現在、ヘレンは時代をはるかに先取りしていたと考えられており、フィンランドのヴィジュアルアーツの日は彼女の誕生日である7月10日に祝われている。

アテネウム国立美術館「The Modern Woman」展（クレジット：Finnish National Gallery Hannu Pakarinen）

ヘルシンキでは、アテネウム国立美術館の20世紀のモダニズムにおける女性芸術家の役割と立場を検証する展覧会「The Modern Woman」が2022年3月末まで開催されており、ここで彼女の芸術に触れることができる。彼女の作品は、フィンランドの11名の女性アーティストの作品とともに展示されている。