コンピュータとクラフトマンの共創で生まれる新たな表現域に挑戦
東京渋谷区のクリエイティブスタジオDIGRAPHによる初の展示「We are Computational Craftsmen」が、2023年4月15日(土)から23日(日)まで開催される。DIGRAPHの代表的手法である、デジタルとフィジカルの境界を探る表現技法「Plotter Drawing(プロッタードローイング)*」によるグラフィック作品に加え、3Dプリンターとコンピュテーショナルプロセスを活用した新手法による陶芸作品「Com-Potte」シリーズが展示・販売される。
*プロッター(ベクターデータを変換・出力する機器)を用いてデジタルデータを物理的な動きに変換し、多様な筆材を用いて描く手法DIGRAPHはデザイナー深地宏昌とプログラマー堀川淳一郎が主宰するクリエイティブスタジオ。「We are Computational Craftsmen」を活動コンセプトに、コンピュテーショナルプロセスとクラフトマンシップを組み合わせた新しい表現の可能性を探究している。二人は共に、ザ・ワン・ショー・カンヌライオンズ・D&ADアワードを受賞するなど、世界的にも高く評価されている。
本展では、コンピュータを起点としたロジカルな思考力と、それらをリアルの世界に創り出す表現力をもって、コンピュータと人(クラフトマン)、それぞれの特徴を融合させた新しいクリエイティブに挑戦している。デジタルとフィジカル、異なる領域のアプローチを繋げることで広がる世界を堪能できる展示となっている。
DIGRAPH (ディグラフ)について
デザイナー深地宏昌とプログラマー堀川淳一郎により2023年に結成されたクリエイティブスタジオ。「We are Computational Craftsmen」を活動コンセプトに掲げ、コンピュータを操る数理的思考力とそれを美しく具現化するクラフトマンシップとを融合させた新しい表現の研究を行う。プロッターや3Dプリンターなどのデジタルファブリケーション(コンピュータ制御によって動作する機器)を主な表現ツールとし、「コンピュテーショナルプロセス」と「手を動かす試行」の両方を大切にしながら、デジタルとフィジカルを融合させた表現の開発とその可能性の提示を目指す。DIGRAPH結成のきっかけとなったコラボレーション展示「NATURE/CODE/DRAWING」(2022年7月、渋谷ヒカリエ8)は、ドイツ・ベルリンの出版社「Vetro Editions」から作品集の出版(2023年3月発刊)、フランス・パリの「GALERIE DATA」での巡回展示(2023年3月開催)が行われるなど、その活動はヨーロッパを中心に世界へと広がっている。
深地 宏昌 プロフィール
デザイナー/グラフィックリサーチャー。1990年大阪生まれ。プロッター(ベクターデータを変換・出力する機器)を用いてデジタルとリアルの境界に生じる偶発的表現をつくり出す手法「Plotter Drawing」を軸に新しいグラフィック表現の研究を行う。カンヌライオンズ、ザ・ワン・ショー、ニューヨークTDC賞、D&ADアワードなど受賞多数。
堀川 淳一郎 プロフィール
プログラマー/アルゴリズミックデザイナー。1984年東京生まれ。Columbia University GSAPP AAD修了。幾何学や自然の生態をヒントにアルゴリズムを利用した様々な形態の生成・研究を長年行っている。現在Youtube上で定期的にアルゴリズミック・デザインに関するチュートリアルライブ配信や動画を上げている。ザ・ワン・ショー・文化庁メディア芸術祭などで受賞。著書に「Parametric Design with Grasshopper」と「Algorithmic Design with Houdini」がある。
「We are Computational Craftsmen」開催概要
会期 | 2023年4月15日(土)~4月23日(日) 会期中無休 |
会場 | CONTRAST |
時間 | 月~金 15:00 ~ 20:00/土・日 11:00 ~ 20:00 |
入場料 | 無料 |
詳細URL | https://digraph.jp/exhibition |