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異なる3つの視点からひとつの未来社会を見つめる展示

一般社団法人 アート東京が主催するアートイベント「art stage OSAKA 2023」が2023年9月1日(金)から3日(日)(8日31日(木)は招待日)までグランキューブ大阪で開催される。本イベントは「アジア」「現代美術」「New Media」の異なる3つの視点からひとつの未来社会を見つめる展示構成で、40名以上の現代アーティストの作品が出展される。

ヴァラエティに富んだアジア地域10カ国の「いま」をあらわす絵画 

「Paintings Now Redux – アジアの『いま』をめぐる」をテーマにした国際展「World Art Osaka」

タイ・チェンライ出身で遊牧少数民族(アカ族)の職人の家に生まれたブスイ・アジョウは、文字のないアカ族の文化や歴史、伝説、風習の伝達方法であった口承文学を引用して視覚化し、自身の生活環境を織り交ぜながら絵画や彫刻で表現している。今回出展するシリーズでは、彼女の表現テーマの中心であるアカ族の物語を、女性、また母としての視点から再考している。フィリピンを代表する芸術家の一人であるマリア・タニグチは、2008年より継続してブリック・ペインティングと呼ばれる絵画作品『Untitled』シリーズを制作してきた。レンガ壁としての絵画を成立させることで、平面作品がある種の物質的現実として、絵画でも建造物でもない、あるいはその両方である何かとして立ち現れている。

将来が嘱望されているマレーシア作家ファディラ・カリムは、近年、自分の人生そのものを題材と据えている。娘を得て、母となった彼女は、幼い少女に特有のアンビバレンツな様子ー混乱の中の美しさ、恐怖に直面した喜びーを描き、親子の生活の中で起こりうるささやかな出来事が、絵画表現を通して、極めて深い普遍性に到達していると言える。

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[タイ]Busui Ajaw, Modern mother, 2019 Acrylic on canvas
©Busui Ajaw Courtesy of nca | nichido contemporary art

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[フィリピン]Maria Taniguchi, Untitled, 2019 Acrylic on canvas
Courtesy of Taka Ishii Gallery

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[マレーシア]Fadilah Karim, Too Big to Handle 2, 2022
Courtesy of Gajah Gallery

出展作家

ブスイ・アジョウ(タイ)、コラクリット・アルナーノンチャイ(タイ)、ティン・リン(ミャンマー)、マハラクシュミ・カンナパン(シンガポール)、ファディラ・カリム(マレーシア)、ホンサー・コッスワン(ラオス)、コア・ファム(ベトナム)、ロジト・ムルヤディ(インドネシア)、ソピアップ・ピッチ(カンボジア)、ルチカ・ウェイソン・シン(インド)、マリア・タニグチ(フィリピン)(アルファベット順)

非合理性によって新たな価値を創造する日本・アジアの精神性を持つ作品 

「すべてが計算される世界でまだ祈るべきものは残されているのか?」この問いを中心に、日本の現代美術の作品を4つの角度から読み解く「Japanese Contemporary」

安西剛の『Unsettled』は、大量に生産され消費されるプラスチック製の日用品とモーターを組み合わせて作られた、キネティック・スカルプチャー/動く彫刻によるインスタレーション作品である。 不合理でぎこちない運動を執拗に繰り返す彫刻たちが並走し、時に干渉しあい、破壊され、遠く離れ、または組み合わさり、形状や運動の予測をもとに組まれたコンポジションは、絶えず変化し即興的なアンサンブルを奏でる。 そこでは、見慣れた日用品が、従来の意味や、目的と手段から切り離された異なるパースペクティブに置かれ、モノとして他者との新たな関係を探求し続けるパフォーマーのように存在している。 

Shino Yanaiが、東京五輪2020に先駆けて制作した《Blue Passage》では、神でも国家でもないものへ捧げる祈りとしての芸術が探求されている。本作は、ナチス・ドイツに追われピレネー山脈で自決した20世紀を代表する哲学者のひとりヴァルター・ベンヤミンの足跡を、たったひとり聖火を持って辿り直すパフォーマンスの記録映像。トーチは、ベンヤミンの遺作 「パサージュ論」を燃やすことで聖火が灯された。太陽光ではなく、 書物によって点火された「聖火」は、言葉を通して個人から個人へ受け渡される「思想」の隠喩とも解釈できるだろう。最後には、白い小舟が炎に包まれて燃え上がり、作家もまた海へ消えていく。 炎が象徴するベンヤミンの思想は、 登頂から海底へ運び去られ、 壮大な自然へと還る。ここでは、聖火は、神々でも国家でもなく、ただひとりの個人が、歴史に翻弄され不遇の死を遂げたひとりの思想家を追悼するための鎮魂の炎として捧げられている。

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安西剛『Unsettled』 2021-  メディウム : 日用品、モーター、9V電池、テープ、結束バンド、他

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Shino Yanai《Blue Passages, The Deep End version》2020 Photo IINUMA Tamami

出展作家

雨宮庸介、安西剛、EUGENE STUDIO、潘逸舟、加茂昴、KYOTO INTERCHANGE[金氏徹平/田中功起]、落合陽一、たかくらかずき、Shino Yanaiほか(アルファベット順)

アートとテクノロジーの交錯がもたらす新たな表現の最先端

「State of the "Art"」をテーマにデジタルコンテンツを展示する「New Media 」

2023年6月、代官山の展示にて大きな反響を呼んだ「Proof of X」より、NFT、スマートコントラクトを中心としたブロックチェーン技術をアートの新たなメディウムとして捉えた国内外のアーティストの作品を紹介する。

ニューヨークを拠点に活動するアートユニットexonemoの『Proof of Non-Existence』は、Solidityのスマートコントラクトとして有効な文法を用いたコントラクトを、シルクスクリーンでMint(印刷)することにより、ブロックチェーン上の「非存在の証明」として扱い、ブロックチェーンの存在によって生み出されたオフチェーン作品(つまり“普通の作品”)である。リアルタイムCGの領域で新しい視覚表現の実験と実装を行う北千住デザインは、自律性を持ったシステムの介在をジェネラティブアートの鍵と捉え、コンピューテーションや乱数、そしてアーティストの意思に代わり、ミンターの人力によってひとつのジェネラティブアートを作る 『64 Rectangles』を展示。

また、“System as an Art”をテーマに作品を制作するNIINOMIの『Connected Windows』は、ANIMAと呼ばれるデジタル世界の生き物が、コレクション内で生成されたNFTのウィンドウ間を行き来し、所有者同士がANIMAを共有すること、つまり「NFTのコレクションを介して形成される繋がり」をテーマにしている。

FAT Collection

相場慎吾、古塔つみ、潤inoue.、上根拓馬、松嶺貴幸、MIRAI、坂本拓也、エレン・シェイドリン、田島享央己 ほか

Proof of X

0xDEAFBEEF、0xG、Akihiro Kato、Ara、EXCALIBUR、exonemo、Kitasenju Design、 Masaki Fujihata、NIINOMI、PIV、Rhea Myers、Toshi

NFT X CREW

A-Mashiro、草野絵美、高尾俊介、mae、安田現象、Y__D、Waboku、愛☆まどんな(XYZA)、コムロタカヒロ(XYZA)、森洋史(XYZA) ほか

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exonemo『Proof of Non-Existence』

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Kitasenju Design『64 Rectangles』

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NIINOMI『Connected Windows』

「art stage OSAKA 2023」開催概要

会期2023年9月1日(金)、2日(土)、3日(日)
時間10:00-17:00 ※最終日は16:00まで
会場グランキューブ大阪
主催一般社団法人 アート東京、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
チケット料金前売 ¥2,000/当日¥2,500 /NFT  暗号通貨:20 MATIC クレジットカード: ¥2,000
チケット販売サイトより購入
URLhttps://www.artstageosaka.com/

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