東京マリオットホテル × TeaRoom による茶会開催
TeaRoomは、東京マリオットホテルと共同でお茶を通じて新たな体験を届ける茶会を開催する。その第一回を東京マリオットホテル有する御殿山庭園内の一角に佇む歴史的な資産、世界的な建築家・磯崎新が設計した茶室であり、一般には非公開となっている「有時庵(うじあん)」を2022年3月23日に特別に公開する。茶会では季節に合わせた「さくら抹茶」を用意、マリオットホテルのパティシエにより選定された2種類のお菓子のペアリングも提供される。
これまでTeaRoomは、裏千家の茶道家である岩本宗涼が主導となり、三井農林株式会社との共同企画による “紅茶で抹茶体験 和のアフタヌーンティー” や、日本のアート・工芸作品のプラットフォーム「B-OWND」での “HANEDA ART EVENT-アート×茶会の新しい形-” など、伝統と革新の融和を意識した文化活動を行ってきた。東京マリオットホテルでは今後も、人気のアフタヌーンティーにおいて、ティーペアリングコースを提供するイベントを2022年5月開催に向けて企画している。
茶室 有時庵
「御殿山庭園」の木立のなかに佇む「有時庵」は、建築家・磯崎新氏設計の伝統と革新を融合した1992年に建てられた現代の茶室。有時庵最大の特徴である床の間、鉛板の壁にかけられた掛け軸は大徳寺真珠庵の山田宗敏筆による「有時」。天井には、美濃張りの障子を天窓としている。鉛とステンレス複合板による真円板の屋根に同心円の土庇と、大理石のようなライムストーンを石垣に積んだ壁面の対比は、円と方形からなる幾何図式を想起させる。
ステンレスでつくられたにじり口の戸や土間に置かれたベンチ、チタニウムパネルの壁、丸と四角を組み合わせた外観といった斬新なデザインは、現代建築の粋と茶の湯の心の調和を表している。デザインだけでなく、囲い板に千年屋久杉、炉の横の中柱に丹波椿、床柱に薬師寺古材の檜など、貴重な材料を多用していることでも注目されている建築作品。