ロンドンの建築家集団 PLPアーキテクチャーが設計デザインを手掛けた最先端AI研究施設の建設が着工
ロンドンを拠点にする建築家・リサーチャー集団「PLPアーキテクチャー」が設計・デザインを担当した最先端のAI研究施設「The Shanghai WLA Artificial Intelligence Lab」の建設が始まった。場所は、自由貿易試験区として多くのプロジェクト建設が進む上海南部・臨港。最先端の研究施設が多く立ち並ぶ地区全体の開発を推進することが期待される。
上下2層に分かれたデザイン
コンピューターを象徴する代表的なデバイス「CPU」をイメージした本プロジェクトの最大の特徴は、建物全体が上下2層に分かれた造りになっているところである。低層部は地面と水平でフラットなデザインとなっており、コンピューターのマザーボード(基盤)のように建物を支える。基盤の上に浮かぶようにしてそびえる上層部は、まさにCPUそのものであり、地区全体の象徴として存在感を放つ。
充実のパブリックスペース
低層部にはアメニティスペースとパブリックスペースが整備され、一般向けに開放される。ワーカーにとって快適な空間を演出するため、低層から上層部まで、施設中央部のアトリウムを囲むように配置されたラボからは、周辺の公園や川を見渡すことができる。また近くを訪れた人々にもラボの様子が見えるようになっており、周囲に開けた施設となっている。ラボの隣には道に面したカフェが併設され、奥には250席のホール、展示ギャラリー、ミーティング/トレーニングスペースが続いている。アメニティスペースは、ユーザーに多くの選択肢を提供するようにデザインされ、庭園へのアクセスや、各階に設けられたテラスやバルコニーが、アトリウム全体を活気づけ、交流を促す設計となっている。
PLPアーキテクチャー・ジャパンについて
PLPアーキテクチャー・ジャパンは、2017年に設立。英国登録建築家でもある中島雷太が代表を勤め、国内プロジェクトの設計、コンセルティングの他、各種講演も行っている。社会・経済・環境に対する確固たるコミットメントを胸に、新時代におけるビルト・エンバイラメント(人工的環境)の在り方の模索し、建築を通して社会へ貢献することを目指している。