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シンプルで透明感あふれる居心地の良い空間

建築事務所TYRANTが、埼玉県秩父市郊外のJINS秩父店を設計した（竣工：2025年3月）。スーパーマーケットの敷地内に建てられたロードサイド店舗で、緩やかな勾配の片流れ屋根を持つ木造建築。西側に2mほど突き出した軒の下にはエントランスアプローチを配置し、また、それらの前面にはシルバーティーツリーやシマグミ、ロシアンオリーブなどの様々な種類の植栽があしらわれている。

建設コストや施工の容易性を考慮し在来軸組工法を採用。什器寸法や通路幅などから割り出された2325mm×4200mmのグリットを基準とし、柱が動線や什器レイアウトを妨げることの無いよう計画されている。柱や梁、野地板に加えて垂木と合板を組み合わせた島什器など各所で木質素材を多用しつつも、床のモルタルや壁面塗装のグレーをバランス良く組み合わせ、牧歌的な雰囲気にならないように配慮した。東西に設けた開口部を極力大きく取ることで、透明性の高い開放的な空間を実現している。