地元に根付き、地元住民と同じ目線でプロモーションについて考える―東北、北陸、徳島、つくばみらい、白老の事例を収録
玄光社は、映像とデザインのクリエイティブカンパニー DRAWING AND MANUAL著『Roots the hood 地域を動かすアイデアとクリエイティブ』を2023年9月25日(月)に発売する。数々の広告、MV、番組等を制作してきたクリエイティブカンパニー、ドローイングアンドマニュアル。本書では同社がこれまでに手がけてきた地方自治体との仕事とその舞台裏を紹介。一過性のバズを狙う企画ではなく、地元に根付き、地元住民と同じ目線でプロモーションについて考えるドローイングマニュアル流の地域ブランディングを10年間の実例をもとに紹介する。
目次
主な内容
Roots thehood
「Roots the hood」とは直訳すると「地元に根付くこと」。地域に根付いて、地域の人たちと交わり、地域の人たちと同じ視線でその地域を良くしていこうと活動することがDRAWING AND MANUALの望む仕事のスタンス。
東北6県での活動
東北の魅力とは何か?グローバルスタンダードの名の下に均質化していく世界において、土地に根付いた個性や魅力を発信・発揮しながら世界に価値を与えるオルタナティブな選択肢を模索する、東北STANDARDというコンセプトが誕生した。そこから生まれたWEBサイトや駅のリニューアルに合わせた動画制作の活動を振り返る。
北陸での活動
DRAWING AND MANUALが支店を構える石川県金沢市。金沢城、兼六園、金沢21世紀美術館…など、枚挙にいとまがないほど観光資源はもともと豊富で、食の都としても高い人気を誇るが、2015年の北陸新幹線開通によってその勢いはさらに加速したように思える。歴史と伝統を重んじるこの土地で、どのように地元に根差し、そこに住む人たちと関係性を築いて、情報を発信してきたのか。
徳島での活動
徳島の魅力をどうやって伝えたらいいのか? コモディティ化との戦いから生まれた「VS東京」というプロジェクトがどう始まり、何を残したのか? 連動して始まった徳島国際映画祭をきっかけにして、徳島のなかでどうやって映画が作られるようになっていったのか、県内のクリエイターの成長につながっていく活動をレポートする。
つくばみらいでの活動
シティプロモーションというと、街の外に向けての情報発信をイメージする人も多いだろう。しかし、つくばみらい市では市役所職員や住民に向けたインナーブランディングからスタートし、事業開始から4年が経過した現在も、外側よりも内側に向けての取り組みを中心に行なっている。なぜ内側に目を向けるのか、内側に対してどのような取り組みを行なっているのかを、この章では紹介していく。
白老での活動
本書執筆メンバーの一人が生まれ育った地元の町。一時は財政破綻の危機が叫ばれ、いまでは町民の半数近くが65歳以上という超高齢化社会で、少子化も止まらない。そんな中、町に国立博物館が誕生したことで、幸か不幸か変化の波が一気に押し寄せてきた。「自分が地元のためにできることはなんだろう」。自問自答を繰り返しながら行なってきた、活動の経緯と現在地を紹介する。
DRAWING AND MANUAL
1997年創立。DRAWING AND MANUAL = 図画工作 を活動の理念とした、映像・デザインを作り続けるクリエイティブカンパニー。広告、テレビ番組、MVといった映像クリエイティブのみならず、教育コンテンツの企画制作、美術館やギャラリーでの展覧会デザインやプランニング、インディペンデントな映像企画制作、インスタレーションやアート作品の創作など、横断的なクリエイティブを精力的に続けている。また、政府機関や公共機関、自治体へのローカルアクションやサステナブル活動に寄与する持続的なプランやクリエイティブを提案している。東京都世田谷区奥沢に本社を置きながら、石川県・徳島県・北海道にも事業所を展開。
『Roots the hood 地域を動かすアイデアとクリエイティブ』書籍概要
発売 | 2023年9月25⽇(月) |
定価 | 本体1,800円 |
仕様 | A5判 256ページ |
出版 | ⽞光社 |