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社会課題を考えるしなやかな思考

美術家・やんツー個展「Unknown Technics」がアニエスベー ギャラリー ブティックで2024年5月18日(土)から6月16日(日)まで開催中。やんツーはこれまで、(ポスト)資本主義、エネルギー問題、脱成長、先端技術の政治的・社会的影響などに焦点を当て、その作品は、進歩主義的な視点で考えられがちな未来を、より広い視野で多様に考察する新しいアプローチを提示してきた。本展ではコロナ禍以降に発表された作品群をアップデートし、ひとつのテーマに集約し、《現代の鑑賞者》や《「落書き」のための装置》など、6つの作品群で会場が構成されている。

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社会課題をテーマにした創作活動に取り組むやんツーは、本展で展示される作品のひとつの支持体に、不要になった衣類の回収から、自社工場で独自技術による再原料化、その原料を用いたアパレル製品の製造・販売までを手がけるブランド「BRING」が回収した古着を使用。グラフィティに傾倒していたというやんツーのバックグラウンドが色濃く反映された作品となっている。

やんツー プロフィール

1984年神奈川県生まれ。美術家。セグウェイが作品鑑賞する空間や、機械学習システムを用いたドローイングマシンなど、今日的なテクノロジーを導入した既成の動的製品、あるいは既存の情報システムに介入し、転用/誤用する形で組み合わせ構築したインスタレーション作品を制作する。先端テクノロジーが持ちうる公共性を考察し、それらがどのような政治性を持ち、社会にどう作用するのか、又は人間そのものとどのような関係にあるか、作品をもって批評する。菅野創との共同作品が文化庁メディア芸術祭アート部門にて第15回で新人賞(2012)、同じく第21回で優秀賞(2018)を受賞。2013年、新進芸術家海外研修制度でバルセロナとベルリンに滞在。近年の主な展覧会に、「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館、東京、2022)、「遠い誰か、ことのありか」(SCARTS、札幌、2021)、「DOMANI・明日展」(国立新美術館、東京、2018)、「Vanishing Mesh」(山口情報芸術センター[YCAM]、2017)、あいちトリエンナーレ2016(愛知県美術館)などがある。また、contact Gonzoとのパフォーマンス作品や、和田ながら演出による演劇作品「擬娩」での舞台美術など、異分野とのコラボレーションも多数。

「yang02/Unknown Technics」開催概要

会期2024年5月18日(土)~6月16日(日)※月曜休廊
時間12:00~19:00
会場アニエスベー ギャラリー ブティック
URLhttps://tinyurl.com/4jm5sssb