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東京都庭園美術館開館40周年記念展「建物公開2023 邸宅の記憶」にてアール・デコの粋を結集

今年開館40周年を迎える東京都庭園美術館では、「建物公開2023 邸宅の記憶」展を2023年4月1日(土)から6月4日(日)の期間に開催する。adf-web-magazine-tokyo-metropolitan-teien-museum-looking-at-architecture-2023-1

朝香宮家の本邸として1933年に竣工した東京都庭園美術館本館。この建物は、1920年代から30年代にかけて欧米を中心に世界中で流行したアール・デコ建築が日本で花開いた事例を、良好な状態で今日に伝えるものとして国内外から高く評価され、現在では重要文化財に指定されている。

1983年に美術館として開館して以来、当館では朝香宮邸の邸宅空間を活かした展覧会を開催してきた。年に一度の建物公開展では、とくに意匠や技法、素材など、建築そのものに注目しながら、毎年異なったテーマを設けて、様々な角度から旧朝香宮邸の魅力を紹介している。

開館40周年という節目となる今年は、本邸宅の主であった朝香宮家の人々に焦点を当て、宮邸時代の家具や調度を用いた邸宅空間の再現展示に加え、かつてこの空間を往来した人々が残した写真や映像資料、工芸品、調度品、衣装などによって、当時の生活の一端を紹介する。

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松井写真館《朝香宮邸 次室・香水塔》1933年頃

アール・デコの粋を集めた旧朝香宮邸

本館(旧朝香宮邸)は、宮内省内匠寮が設計し、主要な部屋の内装をフランスの室内装飾家アンリ・ラパンが担当。更にアール・デコ期を代表する作家、ルネ・ラリックやレイモン・シュブらの作品も採用され、そこにはアール・デコの世界観が見事に結実している。保存状態も非常に良好な室内装飾は見どころである。さらに本展では、この建物を特徴づける素材やディテールを実際に触れるコーナーも設け、旧朝香宮邸の魅力を存分に堪能できる工夫がなされている。

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東京都庭園美術館本館 ガラスレリーフ扉 ルネ・ラリック作(部分)

貴重な“里帰り”作品も

本展では、修復したオリジナル家具や同時代の美術品による情景再現やかつての邸宅の実際の写真等が、往時の生活空間に鑑賞者を誘う。また、朝香宮家の人々を紹介しながら、当館所蔵の朝香宮家伝来品に加え、国内各地に所蔵されていて、本展のために里帰りしてきた衣装、工芸、調度など稀有な作品を展示する。精巧で美術的価値の極めて高い宮家ゆかりの品々に出逢える貴重な機会となる。

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小袖 紅縮緬地菊尾長鳥の丸文様刺繍 明治時代 青梅きもの博物館蔵

特別出品 ボンボニエール

明治から、慶事の際の引出物として使用されるようになったボンボニエール。元々は、西洋諸国で用いられた小型菓子器だったが、日本の伝統技術を駆使した皇室独自の文化として発展し、今日まで皇室の御慶事を記念する品として引き継がれている。当館として過去最大規模となる200点以上のボンボニエールが特別出品される。

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ボンボニエール 明治~昭和初期 ギャルリー・グリシーヌ蔵

会期中は、本館内での写真撮影が可能となっている。館内が公開される貴重な機会に、撮影をしながら鑑賞を楽しむのも良いだろう。※一部制限する場合あり。館内撮影の諸注意を守って撮影のこと。

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東京都庭園美術館本館 ベランダ

東京都歴史文化財団が実施する、18 歳以下の若い世代が気軽に芸術文化に親しんでいただくための取り組みの一環として、2023年4月1日(土)・4月2日(日)は、18歳以下の来場客(2004年4月2日以降生まれの方)は観覧無料となっている。

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東京都庭園美術館本館 正面玄関(夜間)

さらに、2023年4月1日(土)は夜20:00まで開館。いつもとは違う夜の美術館を楽しむことができる。

「建物公開2023 邸宅の記憶」展 開催概要

会期2023年4月1日(土)-6月4日(日)※月曜休館
開館時間10:00-18:00 ※入館は閉館30分前まで。4月1日(土)のみ10:00-20:00
会場東京都庭園美術館 本館+新館
入館料一般1,000円/大学生(専修・各種専門学校含む)800円 /中・高校生および65歳以上=500円