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国家や民族、アジアの歴史などに対する横断的な視点を足がかりに制作

南條史生による企画展シリーズ「NANJO SELECTION」第三弾 李晶玉個展「アナロジー:三つのくにづくりについて」がN&A Art SITEで2024年3月29日(金)から4月26日(金)まで開催される。李は、在日朝鮮人3世という立場から、国家や民族、アジアの歴史などに対する横断的な視点を足がかりに制作を行っている。古典絵画から構図や象徴的なモチーフを引用し、コラージュなどの手法を用いて、写実的かつ複層的な絵画作品で注目を集めている。

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天岩戸 2023、パネルに紙、デジタルプリント、アクリル 、鉛筆、130×97 cm

李晶玉が描く作品は明確なテーマ性 = 物語を持っている。2022年に原爆の図丸木美術館で開催された「SIMULATED WINDOW」では、原爆とそれを投下した爆撃機エノラ・ゲイが主題であった。線描で描かれた繊細な描画と爆心地の上の赤い玉、まがまがしさと透明さの共存は、これまで見たことのない鮮烈な視覚世界を開いた。また2023年にNANAWATAで開催された「神話#2」では日本の「天岩戸」神話、韓国の「都柝野」神話と北朝鮮の建国の物語をもつれた糸のように対置させている。本展はこの神話シリーズの延長であると同時に、新たな新作で、次なる境地を示すことを試みている。

李晶玉プロフィール

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1991年東京都生まれ。2018年朝鮮大学校研究院総合研究科卒業。東京を拠点に活動。近年の展覧会歴は、2023年個展「神話#2」NANAWATA・東京、2022年個展「SIMULATED WINDOW」原爆の図 丸木美術館・東京個展 Gallery Q・東京、2021年個展「記号の国」Gallery Q・東京、グループ展「平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019」京都市京セラ美術館、2020年グループ展「VOCA展 2020 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」上野の森美術館・東京、2018年個展「神話#1」eitoeiko・東京、2015年グループ展「武蔵美×朝鮮大『突然、目の前がひらけて』」武蔵野美術大学、朝鮮大学校・東京。

NANJO SELECTION vol. 3 李晶玉 個展 「アナロジー:三つのくにづくりについて」開催概要

会期2024年3月29日(金)~4月26日(金)※日曜・月曜休
時間12:00~17:00
会場N&A Art SITE
主催エヌ・アンド・エー、アートジーン
URLhttps://tinyurl.com/5dptc4jb