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新宿・歌舞伎町アートスペース「デカメロン」- 2022年のコンセプトは「細胞死」

新宿・歌舞伎町にあるアートスペース「デカメロン」の2022年の年間展示スケジュールが発表された。「細胞死(ネクローシス/アポトーシス)」をコンセプトに、10名の作家で構成された展示が年間を通して披露される。細胞死とは細胞が活動する様々な局面で、外的要因により偶発的に生じる不可逆的な細胞障害がもたらす受動的な死の形式ネクローシス(壊死)と、アポトーシスという細胞自らの遺伝子発現によって自己を能動的に消去するプログラム細胞死の2つが存在する。

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2021年展覧会より(左上より小山渉、鳥井祥太、袁方洲、秋山佑太、渡邊拓也、オヤマアツキ、オル太、原田裕規、井田大介)

​本年の展覧会はこの細胞死の解釈を(radicalに)飛躍させることを目的としている。それは、抗いようのない意思を意識し再認識する事、つまり我々も(が)地球にとっての細胞の一部もしくは養分としての機能を捉え直し、継続的な社会を形成する上での「apoptosis」としての働きを行うか、外的損傷を齎す「necrosis」を誘発する働きを行うかである。

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上竹 真菜美《magining Something Unknown(知らないものを想像する)》より

デカメロンでは、2020年はコロナウイルスの感染経路の大半が飛沫感染であることが発表された事で他者とのコミュニケーション方法のあり方が見直された為に「言葉」(主に対話)を、21年ではコロナウイルスへの対応に各々が独自の見解と判断を下す機会が見受けられた事で、個人が社会や世界と対峙する上での「道徳や倫理」(主客の観点)を展覧会のコンセプトに据えてキュレーションを行ってきた。そして、本年の試みは通底していた問題意識に対して1つの区切りをつけることでもあり、また新たな問題を浮かび上がらせることとなる。

展示アーティスト

  • 上竹 真菜美
  • 安部妃那乃(芸術文化支援事業 スタートアップ助成)
  • 松田将英
  • 鳥井祥太
  • 庄司 朝美
  • 渡辺志桜里
  • ジェイミー
  • オートモアイ
  • Lily night
  • 村田 冬美(mumei)

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「デカメロン」について

デカメロンは2020年7月コロナ禍の新宿歌舞伎町にオープンしたアートスペース。21年5月、展示面積を増床。キュレーターを務める黒瀧紀代士が新宿歌舞伎町で作品展示を行う意義を作家と共に議論しながら展示を行ってきた。建物1Fにはコミュニティースペース「一刻」が併設。ヨーゼフ・ボイス、小泉明郎、毒山凡太朗を中心に若手作家の作品が飾られる空間でコーヒーやお茶、季節のカクテルを楽しむことができる。

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HIROSHI AOKI PHOTOGRAPHY

デカメロン 施設概要

住所〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1-12-4 2F
開館時間

17:00 〜 26:00※開館時間は展覧会により異なる。最新情報はTwitter参照

休館日月曜休館
ホームページhttp://decameron.jp/

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