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デザインを通してタイルの可能性を探る 

1885年創業の淡路島の老舗タイルメーカー・ダントーが展開するブランド「Alternative Artefacts Danto」は、2026年6月にデンマーク・コペンハーゲンで開催される「3daysofdesign」に参加し、スウェーデンの建築設計事務所クラーソン・コイヴィスト・ルーネ・アーキテクツとデザイナー インゲヤード・ローマンによる新作タイルコレクションを発表する。

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左:Ingegerd Råman「Da Capo」 右:Claesson Koivisto Rune Architects「Cell」Photo :Maya Matsuura

会場はコペンハーゲン中心部のNyhavn(ニューハウン)エリアに位置するギャラリースペース NILS STÆRK。今回初めてA.a. Dantoのプロジェクトに参加するClaesson Koivisto Rune Architectsは、リズムや質感、モジュール構成を探求するシリーズを発表し、Ingegerd Råmanは光や素材、プロポーションへの繊細な感覚を反映したコレクションを手がけた。また、2025年11月に日本で発表されたTeruhiro Yanagihara Studioによる「Nougat」と「Fabric」も海外で初公開される。展示空間のクリエイティブディレクション、アートディレクション、空間デザインはTeruhiro Yanagihara Studioが担当する。

Claesson Koivisto Rune Architectsによる新作

今回発表される「Cell」と「Soft」は、タイルのモジュール性や目地の見え方に着目したコレクションである。「Cell」は蜂の巣を思わせる六角形を採用し、角を丸くすることで柔らかな印象を与えるデザイン。粒状の色土を混ぜ合わせた自然石のような質感を持ち、独自の防汚技術「クリンコート」により屋内外の壁面や床面での使用を可能としている。一方の「Soft」は大小の正方形タイルを組み合わせることで多様なレイアウトを実現するシリーズ。丸みを帯びたフォルムが空間に穏やかなリズムをもたらし、「Cell」と同様に自然石を思わせる質感と高い機能性を備える。

Ingegerd Råmanによる新作

Ingegerd Råmanは、光と陰影の表現に焦点を当てた「Da Capo」と「Tile in Number」を発表する。なお、両コレクションは2026年秋頃から受注開始を予定している。「Da Capo」は緩やかな起伏を持つ山形形状とフラットな面を組み合わせたタイルで、光の当たり方や時間の経過によって異なる表情を見せる。深みのある黒を実現するため、淡路島で採掘される淡路瓦の土を一部使用している。「Tile in Number」はマットとグロスの反射差を利用したコレクション。スクリーンプリント技術によって手描きスケッチを転写し、見る角度や距離によって静かに浮かび上がるパターンを生み出している。

Teruhiro Yanagihara Studioのコレクションも海外初公開

会場ではTeruhiro Yanagihara Studioがデザインした「Nougat」と「Fabric」も展示される。「Nougat」は砕いた粒子を色土に混ぜ込み、フランス菓子のヌガーを思わせる有機的な表情を生み出したタイルである。不揃いな粒子によって一点ごとに異なる表情が現れる。「Fabric」は布地のテクスチャーをタイルに写し取ったコレクション。ランダムな凹凸による繊細な陰影が、硬質な素材でありながら柔らかな印象を与える。

India Mahdaviの作品も展示

同時期に開催される「other circle」では、フランスを拠点に活動するデザイナー India Mahdavi(インディア・マダヴィ)が2024年のミラノデザインウィークで発表した「Ladder」が展示される予定だ。

Alternative Artefacts Danto

A.a. Dantoはダントーが長年培ってきた技術や素材研究と現代デザインを融合し、タイルの新たな可能性を探求するブランドである。Teruhiro Yanagihara Studioによるクリエイティブディレクションのもと、世界で活躍する建築家やデザイナー、アーティストとの協働を通じて、空間や暮らしに関わる新たなタイルのあり方を提案している。

展示概要

Alternative Artefacts Danto at 3daysofdesign
  • 会期:2026年6月10日から6月12日
  • 時間:10:00〜18:00
  • 会場:NILS STÆRK
  • 住所:Holbergsgade 19, 1057 Copenhagen, Denmark
  • 参加デザイナー:Claesson Koivisto Rune Architects/Ingegerd Råman/Teruhiro Yanagihara Studio
    クリエイティブディレクション・アートディレクション・空間デザイン:Teruhiro Yanagihara Studio
Designers Gathering
  • 日時:2026/06/10 15:00〜17:00
  • 新作に携わったデザイナー3組が在廊予定。
Alternative Artefacts Danto at other circle
  • 会期:2026年6月10日から6月13日
  • 会場:The Lab
  • 住所:Vermundsgade 40, 2100 Copenhagen, Denmark

Claesson Koivisto Rune Architects プロフィール

1995年にマーティン・クラーソン、エーロ・コイヴィスト、オラ・ルーネによってストックホルムで設立された建築設計事務所。建築からプロダクトデザインまで幅広く活動し、2021年にはスウェーデン国王カール16世グスタフよりプリンス・ユージン・メダルを授与された。

Ingegerd Råman プロフィール

1943年ストックホルム生まれ。陶芸家でありガラスデザイナーとしても国際的に高い評価を受ける。スウェーデン国立美術工芸デザイン大学で学び、長年にわたり陶芸とガラスデザインの分野で活動している。

Teruhiro Yanagihara Studio プロフィール

デザイナー柳原照弘が2002年に設立。空間デザイン、プロダクトデザイン、テキスタイル、ブランディングなど国内外で多様なプロジェクトを手がけるデザインスタジオ。土地の歴史や素材に着目しながら、現代の暮らしに根ざしたデザインを展開している。