展示概要
国立国際美術館は「インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」展を2020年1月7日(火)から3月15日(日)まで開催する。これまでの建築の歴史を振り返ると、実際に建てられなかった構想や、意図的にプロポーザルに留めた刺激的なアイディアが数多く存在する。未来に向けて夢想した建築、あるいは技術的には建てることが可能であったにもかかわらず、社会的条件や制約によって建造することができなかった建築、実現よりも既存制度に対して批評精神を打ち出す点に主眼を置いた提案など、いわゆる"アンビルト/未完の建築"には、建築家、思想家の夢や思考がより直接的に表現されている。
本展は、20世紀以降の国内外のアンビルトの建築に焦点をあて、それらを「インポッシブル・アーキテクチャー」と呼ぶ。ここでの「インポッシブル」という言葉は、単に建築構想がラディカルで無理難題であるがゆえの「不可能」を意味しない。言うまでもなく、不可能性に眼を向けるとするならば、それと同時に建築の可能性の境界を問うことにもなる。建築の不可能性に焦点をあてることによって、逆説的にも建築の可能性やポテンシャリティーが浮かび上がってくる。これが、本展の狙いである。約40人の建築家、美術家による「インポッシブル・アーキテクチャー」を、図面、模型、関連資料などを通して読み解きながら、未だ見ぬ新たな建築の姿を展望する。
出品予定作家
会田誠、安藤忠雄、荒川修作+マドリン・ギンズ、アーキグラム、ヤーコフ・チェルニホフ、ヨナ・フリードマン、藤本壮介、マーク・フォスター・ゲージ、ピエール=ジャン・ジルー、ザハ・ハディド・アーキテクツ+設計JV、ジョン・ヘイダック、ハンス・ホライン、石上純也、磯崎新、川喜田煉七郎、菊竹清訓、レム・コールハース/OMA、黒川紀章、ダニエル・リベスキンド、前川國男、カジミール・マレーヴィチ、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ、村田豊、長倉威彦、コンスタン(コンスタン・ニーヴェンホイス)、岡本太郎、セドリック・プライス、エットレ・ソットサス、スーパースタジオ、瀧澤眞弓、ウラジーミル・タトリン、ブルーノ・タウト、ジュゼッペ・テラーニ、山口晃、山口文象(岡村蚊象)
展示情報
展示会名 | |
会期 | 2020年1月7日(火)〜3月15日(日) 会期中に一部展示替えが有り。 前期:1月7日(火)〜2月9日(日) 後期:2月11日(火・祝)〜3月15日(日) |
会場 | 国立国際美術館 |
開館時間 | 10:00 ─ 17:00、金曜・土曜は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで |
休館日 | 月曜日 ※ただし、1月13日(月・祝)、2月24日(月・休)は開館し、翌日休館 |
観覧料 | 一般900円 大学生500円 |