ファッションブランドKOROMOSの展示会「Clothes as Home」が開催
ヨーロッパを中心に活動するファッションデザイナー・佐瀬和也によるファッションブランド「KOROMOS」の日本初進出を記念する展示会「Clothes as Home」が、2023年3月12日(日)と13日(月)にTefu yoyogi ueharaにて開催される。「服を着る」という身体性を手がかりとした空間設計と、衣服との親密なやりとりを表現した映像作品など、多方向的なアプローチからのファッションの解釈が展開される。
「CLOTHES AS HOME」-あなたの「家」が、ここで見つかりますように。
ブランドのスローガンである「What we wear is who we are.」には、身体を取り巻く環境の一つとしての衣服と、私たちの身体との情動的な関係性が示唆されている。そして、本展のテーマ「Clothes as Home」にも、衣服が形作る空間への知覚を越えた情動的な関係性――「家」という親密性の象徴が表すもの、それはきっと「家族」というものに似た――が含意されている。KOROMOSデザイナー・佐瀬和也は、日本の農家出身という自身のルーツを「衣」に落とし込む。日本には「衣食住」という言葉が昔からあるように、これらは欠かせない生活の糧であり煌めきなのだ。
本展では、約20型のアイテムの展示に加えて、現品限りのアーカイブ品やサンプル品等の「サステナブル・シリーズ」の販売も行う。ポケットに手を入れると特徴的なドレープが現れるコート、服が抱きしめてくるブルゾン、「愛の起源」を体現したコート、テントから着想したジャンプスーツなど、KOROMOSデザイナー佐瀬和也の緻密な設計による、ユニークな作品群が紹介される。
他ジャンルのクリエイターとのコラボレーション
また、今回のテーマ「Clothes as Home」を表現するために実施した、他ジャンルのクリエーターとのコラボレーションも見どころである。建築デザイナー・添田朱音による空間設計は、衣服とそれをまとう人を際立たせる舞台となる。そして、KOROMOSの定番商品である2Dコートを主役にした、俳優/映像作家・佐藤駿による短編映像作品『CAT WALK』(01、02、03、04)では、衣服と身体の親密な関係性が表現されている。
コンセプト等の文章の執筆や総合的なマネジメントは、「衣服の触覚性」などオルタナティブなファッションの可能性を研究、実践しているファッション研究者・安齋詩歩子が行っている。本展示会の象徴的なイメージフォトは、2021年に「Portrait of Japan」でホンマタカシから「ポジティブな政治性」と称賛されグランプリを受賞した気鋭のフォトグラファー・Shiori Akibaによるものである。
佐瀬和也 プロフィール
1985年、千葉県生まれ。ファッション・デザイナー。千葉県香取郡多古町の農家に生まれ、高校生の時からファッション・デザインを学ぶ。10代後半からモントリオール、ブリュッセル、ローマ、その他ヨーロッパの様々な国で生活をしながら、ファッション・デザインをすると同時に様々なプロジェクトを実施している。彼の服づくりの最大の特徴は、デザイン画を描かないことであり、パターン・メイキングのプロセスを重視している。実家の先祖は養蚕と機織りを家業としていたこと、父親が大工であること、そして農家であるというルーツから、彼にとって「衣食住」は生活の中心であり、それはKOROMOSの根源的な柱でもある。
「Clothes as Home」開催概要
日時 | 2023年3月12 日(日)11:00-19:00(最終予約18:30)/13日(月)11:00-17:30(最終予約17:00)※事前予約制 |
会場 | Tefu yoyogi uehara |
ウェブサイト | https://bit.ly/3ZxM16L |