テクノロジーが社会を覆い尽くす現代に身近な自然の驚異や足元に広がる土地の記憶、そして人間の内なる根源的な力を見つめ直す
「SPRING わきあがる鼓動」展がポーラ美術館で、2025年12月13日(土)から2026年5月31日(日)まで開催される。本展覧会では、アートにおける飛躍する力に光をあて、人間やこの世界の奥底から春の芽吹きのようにわきあがる鼓動を宿し、私たちの感性をゆさぶる絵画、彫刻、工芸、インスタレーション作品を紹介。また、会場となるポーラ美術館が所在する箱根の土地に培われた風土と記憶を出発点に、過去と未来、ここから彼方へとつながる想像の旅をつむぐ構成となっている。
見どころ
箱根に焦点を当てた初の展覧会
ポーラ美術館の開館以来はじめて「箱根」という土地そのものに焦点を当て、箱根町立郷土資料館が収蔵する貴重な浮世絵コレクションや町指定重要文化財の絵画を皮切りに、箱根をはじめとした東海道の風景から触発された表現を、江戸時代から現代に至るまで横断的に紹介。古来より旅人を惹きつけ続け、アーティストの創造力を呼び覚ます箱根の魅力に迫る。
現代美術家たちによるインスタレーションや新作を紹介
大巻伸嗣による、箱根の自然と共鳴するスケールの大きなインスタレーションや、世界的に活躍する現代美術家・杉本博司そして陶芸家・小川待子による新作など、大地の奥深さや自然の営み、そこに脈打つ生命の在りようを探り出し、それらとの対話を通じて表現された作品を展示。絵画、彫刻、工芸、インスタレーション作品など約120点の作品を通じて、多様な表現と創造を紹介する。
ルソーによる油彩画4点を含む、ポーラ美術館の絵画コレクション
ポーラ美術館の西洋近代絵画コレクションより、絵画の表現に飛躍をもたらした画家たちの作品を紹介。光と色彩の揺らぎに対峙したモネやゴッホ、ゴーガン、色彩の科学と向き合ったスーラやシニャックをはじめ、当館が誇るアンリ・ルソーのコレクションなど、未知の土地への旅や内なる旅により生み出された作品群を展示する。
おもな出品作家(予定)
歌川広重、五姓田義松、青木美歌、名和晃平、大巻伸嗣、丸山直文、イケムラレイコ、小川待子、杉本博司、チャールズ・ワーグマン、クロード・モネ、ポール・ゴーガン、フィンセント・ファン・ゴッホ、アンリ・ルソー、ツェ・スーメイ、パット・ステア、アンゼルム・キーファーほか
展示作品例
- コンスタンス・フレデリカ・ゴードン=カミング《富士山と箱根湖》1879年(明治12)、個人蔵[展示期間:2026年3月6日‒5月31日]
- 杉本博司《富士図屏風、大観山》2024年 ©Hiroshi Sugimoto/Courtesy of Gallery Koyanagi
- イケムラレイコ《始原I》2014-2017年、ポーラ美術館 ©Leiko Ikemura
- 丸山直文《水を蹴る・仙石原(あたりに)》2023年、作家蔵 ©Naofumi Maruyama, Courtesy of ShugoArts, Photo by Shigeo Muto
- 小川待子《結晶と記憶:五つの山》2020年、思文閣(参考作品)
- パット・ステア《ウォーターフォール・オブ・エインシェント・ゴースツ》1990年、個人蔵 ©Pat Steir
- ポール・ゴーガン《小屋の前の犬、タヒチ》1892年、ポーラ美術館
- アンリ・ルソー《エデンの園のエヴァ》1906‒1910年頃、ポーラ美術館
「SPRING わきあがる鼓動」開催概要
| 会期 | 2025年12月13日(土)~2026年5月31日(日) |
| 会場 | ポーラ美術館 |
| URL | https://tinyurl.com/ahbx72u7 |

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