新進気鋭の4名のアーティストの作品を展示 明神山山頂もサテライト会場

王寺町観光協会は奈良県王寺町にある「達磨寺・方丈」にて、現代アートの展示、サテライト会場として明神山での写真展示などを行うイベント「王寺まちの芸術祭vol.2」を2022年10月29日から11月13日まで開催する。本イベントは、達磨寺境内にある築約350年の「方丈」の保存修理(2021年完了)を機に、達磨寺の魅力をより多くの方に広めるために行っている達磨寺魅力化プロジェクトの一環として行われるアートイベント。

2022年2月に行われた第一回目の芸術祭では、写真家の浅田政志をはじめとするアーティスト4名の展示を行い、老若男女楽しめる身近なアートフェスティバルとして町内外問わず多くの人が楽しんだ。初めて方丈に足を踏み入れる人も多く、築350年の建築の持つ魅力も大いに感じた。2回目となる今回も、方丈内では4名のアーティストの作品の展示を行う。また達磨寺からほど近い明神山もサテライト会場とし、大型の写真作品の展示する。明神山山頂は晴れている日は遠く明石海峡まで見渡せるほどの絶景が広がり、山頂までは約40分ほどで登れることから気軽に登山を楽しんでいる町民にとって馴染み深い山である。

方丈内での現代アート展示

方丈を3つの部屋にわけ、関西を拠点として活動する4名のアーティストが各部屋・庭をそれぞれ担当し、世界観を演出する。

明神山サテライト会場

方丈の庭にも3点展示をするしみずきみこの代表作「ひとりオリンピック」の展示を明神山山頂にて行う。展望台に設置されているため、期間中登山をすると、観ることができる。

参加アーティスト

熊田悠夢

1992年生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科漆工修了。自然が生みだす現象とそれに感応し意味を問う人間との関係性について、木などを用いて作品制作を行う。主な展覧会に「MINDTRAIL 奥大和 心の中の美術館」(奈良・2021)、「春日山アートプロジェクト」(奈良・2020-2021)、artKYOTO2020 YOUNG ARTISTS’EXHIBITION「a linkage」(京都・2020)、主な個展に「おとずれる想像」(同時代ギャラリー・2022)、「permanent voyage」(神戸・2019)、個展「春のハーバー」(京都・2018)、「モーメントの稜線」(京都・2015)など。

しみずきみこ

1955年生まれ。奈良県在住。2014年から青春写真教室にて写真を学び始める。2018年東京オリンピックをテーマに「ひとりオリンピック」の制作を開始。2020年日本広告写真家協会「APA AWARD 2020」写真制作部門奨励賞受賞。2021年六甲ミーツアート奨励賞、オーディエンス大賞受賞。

竹内 みか

神戸在住。大阪芸術大学短期大学部デザイン美術学科卒業。広告代理店勤務のグラフィックデザイナーを経て、2010年より制作活動をはじめる。発表媒体は絵画を中心に、立体、インスタレーション、パフォーマンスなど、活動は多岐に渡る。メロディペットと呼ばれる動物型遊具をモチーフに「消費社会」や「豊かさ」について問いかける。2020年、招待作家として出展した六甲ミーツ・アート芸術散歩でオーディエンス大賞グランプリを受賞。

Reylia slaby

大阪出身、奈良県生駒市在住。10代の頃から鉛筆画作品(グラファイトリアリズム)などを発表する傍ら、写真の世界に興味を持ち、創作的な作品を発表する写真家として現在に至る。生み出す作品は、両親がアメリカ人ながら情緒豊かな日本で生まれ育った生活環境に大きな影響を受けている。その独自の感性と審美的な世界観は、見るものを幻想的な情景へと誘い、どこか癒される不思議な感覚を醸し出している。