「MOTコレクション」のこれからの歩みに思いを馳せる
東京都現代美術が所蔵する「MOTコレクション」は、戦後美術を中心に、近代から現代に至るまでの約5,500点にものぼる作品で構成される膨大なコレクションである。このたび、コレクションの歴史を紐解きながら所蔵作品を制作年順に展示した「コレクションを巻き戻す」展(2020-21 年に開催)の続編となる「MOTコレクション:コレクションを巻き戻す 2nd」が、2022年7月16日(土)から10月16日(日)まで開催される。コレクションの成り立ちに光をあてながら、本館が所蔵する国内外の戦後美術の多彩なコレクションを2フロアにわたって展示する。
展示会概要
2020年から2021年に開催された「コレクションを巻き戻す」展の続編となる今回は、「読売アンデパンダン」展に工藤哲巳ら反芸術の作家たちが結集していた1960年代へと遡り、1975年に都美術館の新館が開館し、作品収集や企画展が本格化する頃までを、館の歴史や作品の展示をめぐるエピソードとともに辿る。見どころは、「読売アンデパンダン」展に出品された中西夏之《洗濯バサミは攪拌行動を主張する》、菊畑茂久馬《奴隷系図(貨幣による)》(再制作)など。
また75年以降、90年代にかけては、2つの美術館で開かれた企画展を手がかりに、リチャード・ロング、石内都、遠藤利克ら様々な作家たちとの関わりにおいて収蔵された作品に光をあてる。近年収蔵され、コレクション展では初展示となる田部光子《プラカード》なども紹介する。3 階では、作家本人によるインスタレーションで、石内都の「1906 to the skin」のシリーズ、遠藤利克の大作《泉》を展示予定。
コレクションを巻き戻し、広い時代、国内外にまたがる多彩な作品を紹介するとともに、「MOT コレクション」のこれからの歩みにも思いを馳せることのできる内容となっている。
出品予定作家
朝倉摂、麻生三郎、安齊重男、石内都、梅原龍三郎、遠藤利克、小倉遊亀、オチ オサム、笠原恵実子、桂ゆき、河原温、菊畑茂久馬、草間彌生、工藤哲巳、剣持和夫、小島信明、斎藤義重、篠原有司男、鈴木賢二、菅木志雄、菅井汲、高松次郎、多田美波、田部光子、中西夏之、中村宏、彦坂尚嘉、平田実、福岡道雄、三木富雄、山口勝弘、横尾忠則、李禹煥、CTG(コンピュータ・テクニック・グループ)、ロイ・リキテンスタイン、リチャード・ロング、デイヴィッド・ナッシュ、デニス・オッペンハイム、アンディ・ウォーホルほか(予定)
「MOT コレクション:コレクションを巻き戻す 2nd」開催概要
会期 | 2022 年7 月16 日(土)- 10 月16 日(日) |
会場 | 東京都現代美術館 コレクション展示室 |
休館日 | 月曜日(7 月18 日、9 月19 日、10 月10 日は開館)、7 月19 日、9 月20 日、10 月11 日 |
開館時間 | 10:00-18:00 |
観覧料 | 一般500 円 / 大学生・専門学校生 400 円 / 高校生・65 歳以上 250 円 / 中学生以下無料(企画展のチケットでも観覧可) |
URL | https://bit.ly/3OUCTn0 |