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ニューヨークで実現する篠原一家三世代の共演

インテリアデザイン、コンサルティング、コーディネーションをグローバルに展開するGARDEは、同社が手がけるアートギャラリーGOCA by Gardeで現代美術家篠原有司男、篠原乃り子、篠原アレックス空海によるグループ展「Generations」を2026年1月8日から2月19日まで開催する。本展はGOCA by Gardeの開館1周年を記念するとともに、2014年以来、篠原一家3名が揃って参加するニューヨークでの展覧会となる。GOCA by Gardeは、日本およびアジアの現代アートを世界に紹介する拠点として設立されたGARDE初の海外アートギャラリーであり、絵画、彫刻、陶芸など多様な表現を通じて国際的な文化交流を促進している。

Ushio Shinohara, Black on White, 2025. Acrylic paint on unstretched canvas, 72 x 96 in.
《Autumn Sunshine》（2025年）

創作を軸に共存してきた家族という表現体

戦後日本美術を代表する前衛芸術家篠原有司男、彼の活動を長年支えながら独自の表現を築いてきた画家・版画家篠原乃り子、そして都市文化と同時代性を背景に新たな表現を展開する篠原アレックス空海。
三者の作品が同一空間に並ぶことで、本展は単なる家族展や回顧展にとどまらず、制作行為そのものがどのように受け継がれ、変奏されてきたのかを浮かび上がらせる。ソーホーのアーティストロフトから、現在のブルックリン・ダンボの自宅兼スタジオに至るまで、篠原家は生活と制作が不可分の環境で活動を続けてきた。本展が提示するのは、血縁や世代という枠組みではなく、制作環境、身体性、物語性がどのように共有され、更新されてきたのかという問いである。

Kamran Rosen

Kamran Rosen

Kamran Rosen

Kamran Rosen

三者三様の表現が交差する展示構成

篠原有司男

ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズのメンバーとして1960年代の日本美術に決定的な影響を与え、1969年以降はニューヨークを拠点に活動を続けてきた。本展では、GOCA by Garde開館1周年を記念して制作された新作《Black on White》（2025年）を中心に、代表作である「ボクシング・ペインティング」シリーズや彫刻作品を展示する。

篠原乃り子

自身の半生を投影した《キューティー＆ブリー》シリーズで知られる。本展では、近年の新作・近作を通じて、日常と記憶、個人的経験とフィクションが交錯する表現空間を提示する。

《Aurora — or Fjord — ?》（2025年）

篠原アレックス空海

都市の廃材やストリートカルチャーを取り入れた絵画・彫刻を制作し、スピード感と物語性を併せ持つ作品を展開する。両親から受け継いだ表現の系譜を背景にしながらも、現代的なエネルギーを宿した独自の世界観を示す。

《 Untitle 》（2017年）

三者の表現が交差することで、戦後日本美術の前衛性、フェミニズム的視点を含む個人史、そして都市文化を反映した同時代的表現が一つの場に重なり合い、「Generations」というタイトルが示す時間の層を立体的に浮かび上がらせる。