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アール・ブリュットにおける〈抽象〉の表現にあらためて注目し、自由で想像をかきたてる作品世界を堪能する

アール・ブリュット2024巡回展「抽象のラビリンス ―夢みる色と形―」が都内3カ所で開催される。東京都渋谷公園通りギャラリー(2024年9月28日から12月22日まで)を皮切りに、かつしかシンフォニーヒルズ(2025年1月17日から1月26日まで)、三鷹市芸術文化センター(2025年1月31日から2月12日まで)と巡回が予定されている。

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アール・ブリュット(Art Brut)とはフランスの芸術家ジャン・デュビュッフェによって提唱された言葉で、今日では広く、専門的な美術の教育を受けていない人などによる独自の発想や表現方法が注目されるアートを表している。アール・ブリュットの魅力を紹介する巡回展が今年で5回目を迎えることを記念して、本展は本分野の研究家として国際的に活躍しているエドワード・M・ゴメズ氏をゲストキュレーターに迎えて開催。アール・ブリュットにおける〈抽象〉の表現にあらためて注目し、日本の作家7名の自由で想像をかきたてる作品世界を紹介する。

作家紹介

伊藤駿 / ITO Shun

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1995年三重県生まれ。木炭を使用して、動物やギターなど自らが興味関心のあるものを自由に描く。力強く勢いのある線に、指による柔らかなぼかしを加えることで、躍動感のある表現となっている。代表的な参加展覧会として、「LoVE GifTed 三重の荒ぶるアーティストたち展」(2023年、三重県文化会館ギャラリー)などがある。

ガタロ / Gataro

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1949年広島県生まれ。清掃員として勤務する傍ら、自らが使用する掃除道具の佇まいに美しさを感じ、拾ってきたクレヨンなどでスケッチをするようになる。2018年4月からは毎日「雑巾」の連作を描き続ける。代表的な参加展覧会として、「平成美術:うたかたと瓦礫 1989-2019」(2021年、京都市京セラ美術館)などがある。

柴田鋭一 / SHIBATA Eiichi

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1970年埼玉県生まれ。「せっけんのせ」をテーマにした作品を継続的に描いている。近年は、キャンバスにボールペンで絵を描く際の、独特な感触と音に触発されて、精力的に制作を続けている。代表的な参加展覧会として、「日本のアール・ブリュット もうひとつの眼差し」展(2018年、スイス・ローザンヌ アール・ブリュット・コレクション)などがある。

對馬考哉 / TSUSHIMA Kōya

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1987年青森県生まれ。ボールペン、アクリル絵の具、クレヨンなどを用いて、自分の内面と向き合いながら、心の赴くままに描いている。絵を描くほかに小説も執筆しており、様々な形で創作を続けている。代表的な参加展覧会として「第3回 日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 公募展」(2023年、Bunkamura Gallery / Wall Galleryほか)などがある。

土橋美穂 / TSUCHIHASHI Miho

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1971年東京都生まれ。抽象的な形や動物などを、水性ペンやアクリル絵具を用いてみずみずしく表現している。2022年に相模原市緑区へ拠点を移し、自然豊かな土地で絵画の他にも、陶芸、ビーズなど、幅広い素材で制作を続けている。代表的な参加プロジェクトとして、「SDGs Color art project」(2022年)がある。

松井瑛美 / MATSUI Emi

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1992年大分県生まれ。花や果物など身近な題材をテーマに、アクリル絵具、水彩絵具などを用いて、自由な色と形で表現している。これまでに制作した絵画は600点を超え、勢力的に制作活動を続けている。代表的な参加展覧会として、「第4回 日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 公募展」(2022年、Bunkamura Gallery / Wall Gallery)などがある。

箭内裕樹 / YANAI Yūki

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1985年埼玉県生まれ。太さが異なるボールペンを使い分け、四角い箱や鋭い線、笑顔の人物を描いていく。一心不乱にペンを走らせ、時には音楽を聴きながら楽しく創作活動を続けている。代表的な参加展覧会として、「現代 アウトサイダーアート リアルー現代美術の先にあるものー」(2019年、GYRE GALLERY)などがある。

エドワード・M・ゴメズ(ゲストキュレーター)

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美術評論家、美術史家、アール・ブリュット・コレクションの諮問委員会会員。評論家として『ニューヨーク・タイムズ』『ハイパーアレルギック』『アートニューズ』『アート・イン・アメリカ』『ジャパン・タイムズ』など多数の新聞雑誌に寄稿。イギリスのアウトサイダー・アートの雑誌『ロー・ビジョン』の元海外通信員兼編集者。『brutjournal』の創刊者兼編集長。 

アール・ブリュット2024巡回展「抽象のラビリンス ―夢みる色と形―」開催概要

会期と会場東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2
2024年9月28日(土)~12月22日(日)
11:00~19:00
かつしかシンフォニーヒルズ 本館2階 ギャラリー1・2
2025年1月17日(金)~1月26日(日)
11:00~18:00
三鷹市芸術文化センター 地下1階 第1美術展示室
2025年1月31日(金)~ 2月12日(水)
11:00~18:00
料金無料
URLhttps://tinyurl.com/mwnwv4cc