グッチとその創設の地が共有してきた運命を、現在進行形の対話として再解釈する
エキシビション「GUCCI STORIA」が、フィレンツェのシニョーリア広場にあるメルカンツィア宮殿内に位置する、グッチのブランド体験の拠点「パラッツォ グッチ」で2026年4月27日に開幕した。キュレーションはアーティスティック・ディレクター、デムナが手がけている。系譜とアイデンティティを想起させるポートレートギャラリー、グッチと深く結びつくフィレンツェの伝統工芸を紹介するタペストリーの空間、アーカイブの貴重なオブジェを展示する驚異の部屋、そしてクラフツマンシップとイノベーションを体現する2つの部屋に加え、シネマティックな空間やインタラクティブなオラクル(神託)インスタレーションが展開されている。
各展示室概要
ルーム1:The Thread of Time
壁一面を彩る精緻なタペストリーが、グッチの105年にわたる歴史を象徴的に描き出している。ルネサンス美術に着想を得た構図は、フィレンツェのブランドとしてのグッチのアイデンティティを形づくるクラフツマンシップの原点を想起させる。
ルーム2:La Galleria
伝統的な肖像画ギャラリーの形式を取り入れたこの展示室では、テキスタイルで覆われた壁面に「Gucci: La Famiglia」のヴィジュアルが展示されている。写真家キャサリン・オピーが撮影したこれらのポートレートは、Gucciness(グッチらしさ)を形づくる多様な側面を映し出している。
ルーム3:Archivio
この展示室は、蓄積・分類・観察によって構成される自然史博物館の資料庫に着想を得て構成。数々の引き出しの中には、テニスバッグやシェービングキット、スカーフなど、グッチが生み出してきた独創的なアイテムがユニークなオブジェとともに収められている。
ルーム4:The Cinema
デムナによるグッチのヴィジョンを映像で紹介するこのシネマルームでは、コレクションの映像やショートフィルムが順次上映される。深い赤の空間に重厚なベルベットカーテンが配され、映画館を思わせる没入体験を演出。
ルーム5:Generation Gucci
この展示室では、デムナが撮影した「Generation Gucci」広告キャンペーンのヴィジュアルが、大型写真による没入感あふれるインスタレーションとして展開され、思考のラボラトリーのように来場者を包み込む。ヴィジュアルは、グッチの105年にわたる歴史を彩ってきたコードをひとつの美意識に貫かれた物語として読み解きながら、過去・現在・未来が交錯するグッチの世界観を描き出している。
ルーム6:La Manifattura
異なる時代と美学、伝統と革新が対話するこの展示室は、2つの空間で構成される。最初の空間は、パラッツォ セッティマンニの工房を起点とするグッチのクラフツマンシップに焦点を当てている。往年の道具類が無造作に置かれた作業台がブランド創設初期の職人たちを想起させ、壁面に配された棚には〔グッチ バンブー 1947〕、〔グッチ ジャッキー 1961〕、〔グッチ ホースビット 1955〕ハンドバッグや、〔グッチ ホースビット 1953〕ローファーといったアイコニックなアイテムがその誕生の軌跡を辿るように並ぶ。また、〔ディオニュソス〕バッグ、グッチ初のスニーカーである〔グッチ テニス 1977〕、トム・フォードによる2004年春夏コレクションの〔エース〕スニーカーも展示されている。
ルーム7:La Materia
グッチのウェアの歴史は、時の中に浮遊するかのように配置されたマネキンによって語られる。視線の高さに合わせて展示されたルックは、そのディテールまで間近に見せながら、60年にわたりグッチの物語を彩ってきたウェアの美学を描き出している。
ルーム8:La Stanza della Verità
オフィスの格式とリビングルームのような親密さを併せ持ち、1980年代を彷彿とさせるインテリアで飾られたこの展示室は、かつてニューヨーク店の定海に存在した、招待制の伝説的な「Galleria Gucci」の面影を宿している。
ルーム9:L’Oracolo
最後に行き着くのは、白に包まれた幻想的なアルコーヴ。中央には柱状の謎めいたオブジェが来場者へのオラクル(神託)として佇み、インタラクティブなインターフェースを通じて、グッチについて、そして自身についての思索を促す3種類のメッセージを提示する。古代の儀式を想起させながらも遊び心あふれる体験が、パラッツォ グッチを巡る旅の最後を飾る。
「Gucci Storia」展
| 会期 | 2026年4月27日(月)~ |
| 会場 | Palazzo Gucci(パラッツォ グッチ) |

English
日本語











