渋谷という都市の日常の延長線上に静かに存在していく「また戻ってきたくなる」場所
ノンレクチャーは本とアートの複合スペース「NONLECTURE books/arts」を、2026年3月13日に渋谷スペイン坂の渋谷PARCO運営施設・ZEROGATE地下1階にオープンした。「NONLECTURE books/arts」は、書籍、アート、展示、イベント、プロダクトといった領域を横断しながら、知覚や思考の往復運動を生み出す場として構想された空間である。来場者は回遊する中で偶発的な出会いや解釈の揺らぎを体験し、それぞれの関心や背景に応じた関わり方を見出すことができる。
都市 渋谷の文脈と接続する空間
1970年代以降、ファッションや音楽、アートの更新点であり続けてきた渋谷において、本プロジェクトは渋谷PARCOの文化的思想とも共鳴する。ブランドやアーティストとの協働、出来事の生成、コンテンツ発信を通じて、都市と人、文化の関係性に新たな層を加えることを目指す。
Goldwinとの協働による思想の提示
本プロジェクトにはアウトドア・スポーツアパレルメーカーGoldwinが協賛する。常設エリアでは、「人を挑戦に導き、人と自然の可能性をひろげる」という同社のパーパスのもと、自然との向き合い方やモノづくりの思想を紹介する。衣服を人と自然をつなぐ装置として捉える視点は、本とアートを通じて思考を往復させる本空間の思想と重なる。都市にいながら自然や身体への感覚を見つめ直す体験を提示する。
また戻ってきたくなる場所の設計
NONLECTURE、渋谷PARCO、Goldwinという異なる領域の視点が交差し、本とアートを入口として都市に持続的な記憶を残す場所をつくることを目的とする。「また戻ってきたくなる」という感覚そのものを設計思想に据え、時間の蓄積とともに意味が更新される場として構想されている。
来場体験を構成する6つの要素
- アート関連洋書を中心とした書棚
- Goldwinの思想を表現する展示と書棚
- コーヒーやナチュラルワイン、クラフトビールを提供するCAFE BAR
- アートや写真、ポスター、エフェメラの展示販売
- トークイベントや出版記念イベント
- オリジナルおよびコラボレーションプロダクト


多様な文化が交差するプログラム
オープンにあわせ、イラストレーター/アートディレクター ジェリー鵜飼による展覧会「ZEN HIKER」を開催する。自然と日常を往復する視点から生まれた作品群を展示する。また、写真家 柏田テツヲによる写真展《Boundary》をGoldwin Roomで開催する。人と自然の関係性や境界をテーマとした作品を再構成し提示する。そのほか、海外ポスターショップ「SOONER OR LATER」によるPOP-UPや、写真家・田附勝と映画監督・山中瑶子によるトークイベント、SUB POP創設者ブルース・パビィットの来日イベントなど、多様なカルチャーを横断する企画が展開される。
代表持田剛の構想
代表の持田剛は本空間を「本屋でもギャラリーでもない自由な場所」と位置づける。名称は詩人E.E.カミングスの『i: six nonlectures』に由来し、既存の形式にとらわれない場を志向する。また、建築家青木淳の著書『原っぱと遊園地』における「原っぱ」の概念に着想を得ており、訪れる人それぞれが自由に過ごし方を見つけられる場を目指す。店内には約1500冊の洋書アートブックを中心に、ヴィンテージポスターやオリジナルアイテムが並び、飲食とともにアート体験を楽しめる。本やアートを起点に、人と表現が交差し続ける拠点として、渋谷の日常の延長線上に静かに存在する空間となる。
NONLECTURE 代表 持田剛
洋書アートブックの仕入れ、選書、国内外の作家の写真展、アートエキシビションのキュレーション、出版イベント、サイン会等のアレンジを広く行う。1998年よりタワーレコード渋谷店7Fにあった「TOWER BOOKS」のマネージメント 、2008年より「代官山蔦屋書店」準備室の洋書仕入れ、2014年よりファッションブランド「MARC JACOBS」が手掛けるブックストア「BOOKMARC原宿」のディレクションを行う。2026年3月、渋谷スペイン坂に「NONLECTURE books/arts」を開業。
NONLECTURE books/arts
渋谷スペイン坂に26年3月にオープンしたスペース。書店でもギャラリーでもなく、本・展示・イベントがゆるやかにつながる場所。訪れた人が本を手に取り、展示を眺め、時間を過ごすことができる。作家・読者・観客といった役割も固定せず、訪れるたびに少し違う関係や体験が生まれる。屋号の「NONLECTURE」は、詩人 E. E. カミングスの『i: six nonlectures』に由来し、何かを教える場というよりも、言葉や作品にふと出会い、それぞれの仕方で受け取れる空間という意味が込められている。形式に縛られず、本やアートをきっかけに人と表現が交差する。

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