関東大震災100年特別展「首都東京の復興ものがたり」で展示
三菱地所設計は、今秋の関東大震災100年に際し、当社が保管する貴重な図面・写真を用いて、震災前 / 震災復興を経て、現代の姿に至るまでの「丸の内ビルヂング」と丸の内の空間をオンライン上で体験できるメタバースコンテンツ「4D Marunouchi」を作成、「Fortnite」上に公開した。本コンテンツは、現在開催中の特別展「首都東京の復興ものがたり」で、2023年10月20日(金)から11月26日(日)まで展示している。
三菱地所設計は創業から130年以上にわたり設計を行った、多様な建築物などの図面やその写真等の資料を、代々にわたり保存・継承してきた。これらは特に日本の近現代の都市・建築の発展プロセスを辿る上での貴重な記録とも言える。
今回、これらの膨大な資料を分析し、最新のツールで現代に蘇らせることを目指すべく、社内に「メタ・アーカイブス研究会」を立ち上げた。その活動のひとつとして、震災前・復興期を経て、現在の姿に至る、各時代の「丸ビル」と丸の内を体験できるメタバース「4D Marunouchi」をオンラインゲーム「Fortnite(フォートナイト)」上に公開。ゲーム内で島コード:7288-2456-3380を入力すれば、無料でアクセスすることができる。
時間軸を超える「4D」体験で、歴代の「丸ビル」
「丸ノ内ビルヂング」は、1923年に三菱合資会社の設計で竣工した、丸の内の歴史における重要な建築物。竣工直後に見舞われた関東大震災では外壁の柱壁などが被害を受け、震災復興として第1回目の改修工事が行われた(~1926年)。当時「東洋一」と謳われた規模や先進的なオフィス形式を有し、70年以上にわたり東京駅前のアイコンとして親しまれてきた。2002年より現在の姿「丸の内ビルディング」に建て替えられ、現在に至る。「4D Marunouchi」は、この「丸ビル」を保管してきた古図面・古写真・文献を基に3Dで再現。竣工当初(震災前) / 震災復興の改修後(震災後) / 現在の、それぞれの「丸ビル」を、時間軸を超えて体験できるメタバースとなる。
仕様ソフトと構築プロセス
約100年前に描かれた「丸ビル」の図面をもとに、建築設計でも使われるRhinoceros、ゲーム制作等に使われるUnreal Engineといったソフトウェアを使ってビルのモデルを構築。歴史的資料と最新ツールによって、3D建築アーカイブが実現した。メタバースのプラットフォームとしての「Fortnite」の選定は、こうしたツールとの互換性・親和性が高く、組織設計事務所における日頃の設計業務でのツールの運用スキルが最大限に発揮できることも理由のひとつとなっている。
「4D Marunouchi」と「丸ノ内ビルヂング」の貴重な原図面を出展中
特別展「首都東京の復興ものがたり」は、関東大震災の発生100年に合わせ、首都復興の取り組みにスポットを当てた展示会。当時の人びとが、未曽有の震災の後、その復興に向けてどのような新制度を策定し、新技術を用いた建築・建設を通して安心・安全な都市づくりを目指していったかを、初公開を含む当時の貴重な資料などを通して紹介している。三菱地所設計は、後期展示(2023年10月20日(金)から11月26日(日)まで「4D Marunouchi」のほか、保管する「丸ノ内ビルヂング」の立面図等を出展中。約100年前の当社の設計者の手による貴重な図面を観ることができる貴重な機会となる。
三菱地所設計
1890年の創業以来、東京都千代田区丸の内に拠点を構え、都市計画から建築設計、企画・コンサルティング、リノベーション、コンストラクションマネジメントなど、拡張する活動領域に130年を超える技術の蓄積やネットワークで向き合う、日本で最も歴史ある組織設計事務所。今日、国内のみならず、中国・上海とシンガポールに海外拠点を設け、東アジア・東南アジア全般に展開し、日々多様な業務に取り組んでいる。
特別展「関東大震災100年 首都東京の復興ものがたり ―未来へ繋ぐ100年の記憶―」
会場 | 千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室 |
期間 | 後期展示 10月20日(金)から11月26日(日)まで |
入場 | 無料 |
URL | https://bit.ly/3Sm3Mpf |