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アートと地域をつなぐ助成プログラム

アーツコミッション・ヨコハマ(ACY)が、アーティストを育成しキャリア形成を支援するための助成プログラム「ACYアーティスト・フェローシップ助成」の2024年度募集を開始した。締め切りは4月9日(火)まで。採択されたアーティストは、活動の一環として横浜各地での短期滞在を行う。市民に身近なコミュニティ拠点で地域住民とアーティストが交わり、コミュニティの活性化や地域の魅力の顕在化、人を惹きつける新たな価値創造につながることを期待するもの。

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このプログラムを通じて、アーティストは必要な資金やネットワーク、新しい表現や活動の場所の獲得し、自身のキャリアアップを目指せる。同時に、ACYは横浜各地において人を惹きつける新たな価値創造を目指し、地域の文化の多層化と複合化をはかる。

なお、本プログラムについてのオンライン説明会の開催が2024年3月13日(水)および27日(水)に予定されている(18:30~19:30、各回とも開催の1時間前までに専用フォームから申し込み要)。

概要

対象者

趣旨にある活動を行い、かつ、以下の条件をすべて満たすアーティスト個人

  • 美術、舞台芸術の分野において活動するアーティスト
  • 過去のACYによる助成プログラムにおいて、申請者として採択されたことがないこと
求められる提案内容

下記すべてを含むキャリアアップにつながるリサーチや滞在制作、作品発表など、対象期間における創作活動

  1. 対象となる期間を通じた創作活動
  2. ACYが指定する横浜市内の拠点での滞在(最短6泊7日)
  3. 地域住民と交流する活動(公演、展覧会、試演会、ワークショップ、トークイベントなど)
対象となる活動期間

2024年6月1日から2025年2月末日まで

助成額

1,000,000円(定額)

サポート内容
  • 相談、情報提供
  • ACYの持つ人的ネットワークの活用
  • 滞在拠点における活動の支援
  • ACY HP等、財団が持つ広報ツールを活用した広報協力
  • 滞在の様子や展示・公演風景、レビュー等を掲載した記録冊子の作成・謹呈

滞在拠点

左近山アトリエ131110

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撮影:菅原康太

アートスタジオ アイムヒア

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撮影:渡辺篤

ARUNŌ -Yokohama Shinohara-

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撮影:大野隆介

Murasaki Penguin Project Totsuka

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撮影:堀越圭晋(エスエス)

Co-coya

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撮影:大野隆介

審査員

天野太郎(東京オペラシティアートギャラリー チーフ・キュレーター)/ 岡本純子(公益財団法人セゾン文化財団 シニア・プログラム・オフィサー)/ 野上絹代(振付家・演出家、多摩美術大学美術学部演劇舞踊デザイン学科専任講師) / 長谷川新(インディペンデントキュレーター)/ 藤原徹平(フジワラテッペイアーキテクツラボ代表、横浜国立大学大学院Y-GSA准教授)

申請について

申請締め切り

2024年4月9日(火)23時59分必着

申請方法

提出書類を電子メールにて申請アドレス(acy_grants@yaf.or.jp)まで送付

提出書類
  1. 申請書(様式1。ウェブサイトよりダウンロード可)
  2. ポートフォリオ(活動内容がわかる画像を含む)
  3. 申請者の顔写真1点
  4. 自作について新聞、雑誌、ウェブサイトなどで第三者から批評されたもの(任意提出)

その他申請に関する詳細はウェブサイトにて閲覧できる。

2023年度 ACYアーティスト・フェローシップ助成 採択者の活動

加藤 立(アーティスト)

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築60年の民家を改修したコミュニティスペースCo-coyaに、9月と11月の2回に分けて滞在。滞在中、人類の顔面に抽象絵画が取り憑いた『Abstract Face』シリーズをオープンな空間で展示し、作品のコンセプトやストーリーを伝えながら、来場者と密な関係性を築き、9月の滞在時に出会った地元住民をモデルにして制作した作品を11月に展示した。

坂本 夏海(アーティスト)

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パフォーミングアーツとマルチメディアアートの新しい拠点Murasaki Penguin Project Totsukaを活動の中心とし、アートプロジェクト『Dismantling Motherhood』を展開。「母」という言葉を解体し、母親業がもつ「他者をケアする能力」をひらくことを目指したこのプロジェクトでは、公募で集まった6名の横浜在住の母親たちと、ワークショップや座談会など、クリエイティブな複数の実践を行い、映像作品を制作した。

私道 かぴ(作家 / 演出家)

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左近山団地内ショッピングセンターの店舗を活用した左近山アトリエ13110に滞在中、 約100名の住民から聞き取りをし、その土地に住む人々の過去・現在・未来と左近山の歴史を重ね合わせた24編のテキストを執筆。テキストやコラムを掲載したリーフレットの配布、俳優が朗読した音声の再生、抜粋したテキストを用いた展示と、3通りの方法で体験できる『団地のこえ』は約1か月展示し、多くの来場者が思い思いの方法で楽しんだ。

山岡 瑞子(映画作家 / ア-ティスト)

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9月に旧横浜篠原郵便局を活用した文化複合拠点ARUNŌ -Yokohama Shinohara-にて、ニューヨークを拠点にしていた際に撮影した写真を初めて展示。また、12月には『Maelstromマエルストロム』の劇場公開にあわせて、黄金町高架下スタジオSite-Aギャラリーにて個展を開催。映画にも登場する、現在までに制作した作品群を俯瞰できる展示となり、アーティストとしてのキャリアを提示することができた。

ユニ・ホン・シャープ(アーティスト)

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アートスタジオ アイムヒアを拠点に、パフォーマンス作品『Violet』へ新しい視点を得るためのリサーチを中心に活動を展開。多様なコラボレーターをむかえたオープン・リサーチ「横浜をグラグラ歩く会(グラ会)」では、リサーチから得た情報をもとに横浜のまちなかを歩いて巡った。また、歴史と現代を交差させながら植民地主義的暴力とそのトラウマからの回復について再考する『Violet』についてYPAM Exchange内にてプレゼンテーションを行った。