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7つの美徳と7つの悪徳が闘う寓意的叙事詩

ADF(NPO青山デザインフォーラム)は、アート展「ADF Art Gallery Project」の22回目として、是蘭(Zelan)の絵画展「プシュコマキア」を2023年4月17日(月)から4月22日(土)まで開催いたします。本展のタイトルである「プシュコマキア」は、5世紀頃プルデンティウスによって書かれた、7つの美徳と7つの悪徳が闘うというラテン語の寓意的叙事詩です。古来様々な芸術家たちが、彫刻や版画等の形で作品化してきました。美徳と悪徳は多くの場合天使の姿で表され、詩においては必ず美徳が悪徳を打ち負かすのですが、これらの作品における表現上は、単に天使同士が争っているようにしか見えません。adf-web-magazine-art-gallery-project-vol.22-1

私たちは脳の安定を求める故か善悪を明確に切り分けたがりますが、現実には善も悪も絡まりながら影響しあい時にどちらともつかない状況を生成します。本展では日本ではまだ実践者の少ないフルイドアートというアクリル絵具の垂らし込み技法を中心に、AIで作成した人体像などのコラージュも組み合わせた混合技法の作品を展示します。事物 / 現象の生成の現場を思わせる未分化で謎めいたイメージを、お楽しみください。adf-web-magazine-art-gallery-project-vol.22-2

忍耐は静かに、彼女の敵である憤怒が、
自分自身の暴力で自らを滅ぼすのを待っている

世界の果て、陽が沈む処から、耽溺がやってくる
評判は彼女にとって何の意味も持たない
なぜなら、それは既に失われているからだ

プシュコマキアより

是蘭

是蘭は銅版画、コラージュの第一人者である北川健次氏との出会いと勧めにより、ソニーのマネジメントを早期に辞して美術家となりました。多彩な技法を用いて常に偶然と選択、組合せによって制作し、すべてが関わり合いながら変化していく「仮象」としてのこの世界を、神秘的な人間像や硬質な抽象イメージを通して表現しています。個展の他、くどやま芸術祭(和歌山)、京都芸術センター 藝文京展、岩国ビエンナーレ(山口)等、多くのアートフェアや展示に参加。国際版画公募FEIプリントアワード美術の窓賞、全国和紙画展アート部門金賞等を始めとする複数の受賞があります。

是蘭「プシュコマキア」展開催概要

会期2023年4月17日(月)から4月22日(土)まで
時間10:00~18:00(最終日は17:00まで) ※会期中作家在廊いたします。
会場GARDE Gallery (東京都港区南青山5-2-1 ALLIANCEビル4F)
入場無料