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AIアートから陶芸、刺繍、サウンドまで100点を超える表現が交差する“日本の現在地”を映す展覧会

森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)で「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」が2025年12月3日から2026年3月29日まで開催されている。2004年から3年ごとに行われてきた「六本木クロッシング」シリーズは、日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会であり、今回で第8回目を迎える。adf-web-magazine-roppongi-crossing-10

本展は、「時間」をテーマに、森美術館のキュレーターに加え、アジアで活躍する国際的なゲストキュレーター2名を迎えた共同企画として構成。日本国内外で活動するアーティスト21組が参加し、絵画、彫刻、映像、刺繍、陶芸、建築、ZINE、AIアート、コミュニティプロジェクトなど、100点を超える多様な表現が集う。

参加アーティスト

A.A. Murakami、ケリー・アカシ、アメフラシ、荒木悠、アイダ・ガーダー・アイナソン、ひがれお、廣直高、細井美裕、木原共、金仁淑(インスク・キム)、北澤潤、桑田卓郎、宮田明日鹿、Multiple Spirits、沖潤子、庄司朝美、スライマン・シュシ、和田礼治郎、マヤ・ワタナベ、キャリー・ヤマオカ、ズガ・コーサクとクリ・エイト

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A.A.Murakami
《ニュー・スプリング》
2017年
アルミニウム、ロボティクス、泡、霧、香り
700×700×700 cm
展示風景:「New Spring」ミラノサローネ2017
※参考図版

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廣 直高
《無題(解剖学)》
2024年
アクリル、グラファイト、油性鉛筆、クレヨン、木
243.8×213.4×5.7 cm
Courtesy: Misako & Rosen, Tokyo
撮影:岡野 慶

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ケリー・アカシ
《モニュメント(再生)》
2024-2025年
バーナーワークで制作されたホウケイ酸ガラス、コールテン鋼
66×43.2×43.2 cm
Courtesy: Lisson Gallery
撮影:Dawn Blackman

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北澤 潤
《フラジャイル・ギフト:隼の凧》
2024年
竹、藤、印刷された布、紐
210×3,870×1,090 cm
展示風景: ARTJOG 2024、ジョグジャ国立美術館(インドネシア、ジョグジャカルタ)
撮影:Aditya Putra Nurfaizi

本展の見どころ

1. 多様なメディアによる新作が集結

多くのアーティストが本展のために新作を発表する。
AIが記述するシステムによって稼働するA.A. Murakamiの《水中の月》、和田礼治郎のブロンズ彫刻、マヤ・ワタナベによる映像作品など、絵画・工芸・インスタレーションを横断する表現が会場を満たす。細井美裕の音響インスタレーションは、来場者の身体感覚に直接響く構成で注目を集める。

2. 体験型・参加型の鑑賞プログラム

木原共によるAIゲーム作品の体験展示、宮田明日鹿の「出張手芸部」、アメフラシによるワークショップなど、観客が作品の一部となるプログラムを展開。北澤潤の「隼プロジェクト」では、鑑賞者が作品のパーツを持ち帰ることができるなど、アートと日常が交わる仕掛けが設けられている。

3. 「時間」と「永遠」をめぐるテーマ構成

副題「時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」が示すように、展示は「時間」を4つの観点から紐解く構成で展開される。
A.A. Murakamiの霧と光によるインスタレーション、沖潤子の刺繍作品、桑田卓郎の陶芸、荒木悠の映像などが、個人の記憶から宇宙的時間まで、多層的な“時”の感覚を表現する。
また、北澤潤やスライマン・シュシによる作品では、歴史や共同体、生命のリズムを通して「共に生きる時間」が描かれる。

4. 未来型の美術体験と技術連携

AI音声ガイド「ARTLAS」を導入し、来場者一人ひとりに合わせた作品解説やルート案内を提供。AI企業Anthropicとの技術協働により、作品《ありうる人生たちのゲーム?》などのAI生成コンテンツも展示され、アートとテクノロジーの新たな関係を提示する。

本展は時間・記憶・自然・生命といったテーマを通じて、現代社会における「日本のアートとは何か」を再定義する試みでもある。A.A. Murakamiの没入型インスタレーションや桑田卓郎の陶芸作品、沖潤子の繊細な刺繍、荒木悠の映像など、異なる時間軸を生きる作品群が、六本木の空間に静かに響き合う。さらに、会期中はアーティストによるワークショップや、キュレーターによるギャラリートーク、AI音声ガイド「ARTLAS」による体験型ナビゲーションなど、参加型プログラムも多数予定されている。会場内のレストラン「THE SUN & THE MOON」では、陶芸家・桑田卓郎の器を用いた特別コラボレーションディナー「DINNER by TAKURO KUWATA」も提供され、食とアートの融合を楽しむことができる。

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桑田卓郎
《無題》
2016年
磁土、釉薬、顔料、鋼鉄、金、ラッカー
288×135×130 cm

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沖 潤子
《甘い生活》
2022年
綿、亜麻、絹
55.0×35.5×9.8 cm
Courtesy: KOSAKU KANECHIKA, Tokyo
撮影:木奥惠三

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和田礼治郎
《スカーレット・ポータル》
2020年
ワイン、強化ガラス、真鍮、ステンレススチール、大理石
180×220×60 cm
展示風景:「Embraced Void」ダニエル・マルツォーナ(ベルリン)、2020年
撮影:Nick Ash

六本木ヒルズという都市の中で、時間、記憶、素材、生命、文化をめぐる多層的な思索を促す「六本木クロッシング2025展」。日本の現代アートがいま、どのような視点で未来を描こうとしているのかを示す重要な機会となる。

「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」 開催概要

会場2025年12月3日(水)から2026年3月29日(日)まで
会場森美術館
休館会期中無休
URLhttps://tinyurl.com/4d8uthbx