第2回「隈研吾 & 東川町」KAGUデザインコンペの最優秀賞は台湾チーム
写真文化首都「写真の町」である北海道の東川町が、建築家 隈研吾とともに実施する第2回『「隈研吾&東川町」KAGUデザインコンペ』の各賞が2022年6月26日に決定し、最優秀賞である「隈研吾賞」には、台湾の王品淮(ワン・ピンホワイ)と丁羿鈞(ディン・イージン)が共同制作した作品が選ばれた。
昨年に続き2回目の開催となった『「隈研吾&東川町」KAGUデザインコンペ』は、KAGUのある豊かな(丁寧な)暮らしを育み、建築と家具が育む新たなライフスタイルの発信を目指し、世界中の30歳以下の学生を対象に実施。今回のテーマは「自由なテーブル」で、23国地域より581件(エントリー:37国地域より1,588件)の応募があった。
最優秀賞となる隈研吾賞は、台湾の王品淮(ワン・ピンホワイ)と丁羿鈞(ディン・イージン)が共同制作した作品が受賞。優秀賞には、幾本聖申(日本)、トビーアス・ポールソン(スウェーデン)、チョン・ミヌ(韓国)の3作品が受賞した。また、佳作6作品のうち、特に審査員の印象に残った作品として小西なずな(日本)が特別賞を受賞した。
東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠにて開催された表彰式には、隈研吾審査委員長を筆頭とする審査員をはじめ、5月に発表された入選作品10作品の提出者12名全員(日本、韓国、台湾、スウェーデン、ブラジル)が参加して実施された。
隈研吾賞(最優秀賞)について
隈研吾賞(最優秀賞)に輝いた、ワン・ピンホワイとディン・イージン(台湾)の作品は、柔構造のテーブル。普通のテーブルは固いが、このテーブルは柔らかくて、物を載せたり、人が乗ったりすると安定するという非常に新しい考え方のテーブルだ。天板も折りたたみ式になっていて、折りたたんで現場で組み立てることができる。革のひもを使って組み立てる、その組み立て方もとても楽しいテーブルで、今回のテーマである「自由なテーブル」にぴったりの作品。
優秀賞について
優秀賞は、幾本聖申(日本)の作品で、角度が変わる起き上がりこぼしのようなテーブル。トビーアス・ポールソン(スウェーデン)の作品で、微妙に角度が変わっているので円形に並べることもまっすぐに並べることも、いろいろな並べ方ができる完成度の高いスタッカブルなテーブル。韓国のチョン・ミヌの作品で、天板と足が組み立て式で長さが自由に変わり、いろいろな使い方ができる、審査員が「マルバツ」というあだ名をつけたテーブルの3作品が選ばれた。
審査委員長 隈研吾コメント
今回のテーマは「自由なテーブル」でした。今はライフスタイルが大きく変わり、世の中が大きく変わっている時期にそのような時代の空気を反映した自由なテーブルの案が出てきたらいいなと思いこのテーマを選びました。本当に、自由で、家具の概念を超える新しいアイディアやチャレンジに満ちた作品ばかりでした。