アイヌ工芸の伝統を未来につなぐクリエイターとのコラボプロジェクト
北海道沙流郡平取町二風谷エリアに受け継がれてきたアイヌの伝統文化や技術を活かした新たなモノづくりをおこなうプロジェクト「二風谷アイヌクラフトプロジェクト」は、2020年10月に始動。コシノジュンコを総合デザインディレクターに迎え、地元工芸家が、公募クリエイターやデザイナー、メーカーとコラボレーションし、商品開発を行ってきた。2021年度は「暮らしにとけこむアイヌデザイン」をテーマに商品開発を行い、このたび完成した商品が2022年2月4日(金)より公式オンラインショップなどで販売される。
テーマ「暮らしにとけこむアイヌデザイン」
5チームによる6アイテムが、2022年2月4日(金)より、公式オンラインショップほか、EQUALAND SHIBUYA(東京都渋谷)でのポップアップショップにて販売となる。
「inuye(イヌイェ)」アイヌ 文様を掘り込んだ万年筆
- 原田 元輝(プロダクトデザイナー)
- 貝澤 守(アイヌ工芸作家)
「RATA (ラタ)」ボディバッグ
- 今福 弘樹(プロダクトデザイナー)
- 尾崎 友香(アイヌ工芸作家)
「kewotne(ケウォッネ)」つぼ押し
- 川村 真優香(東京藝術大学大学院在学)
- 貝澤 太一(アイヌ工芸作家)
「Apunno(アプンノ) 」晴雨兼用折りたたみ傘
- 白柳 緋里(京都市立芸術大学在学)
- 原田 祥吾(アイヌ工芸作家)
「Iram no(イラㇺノ)」ベルト
- 川村 真優香(東京藝術大学大学院在学)
- 柴田 幸宏(アイヌ工芸作家)
二風谷のアイヌ工芸品について
二風谷の代表的な伝統工芸としての「二風谷イタ」(盆)と「二風谷アットゥㇱ」がある。これらは2013年、経済産業大臣の「伝統的工芸品」に北海道で唯一指定された。
二風谷イタ
沙流川流域に古くから伝わる木製の浅く平たい形状の盆。モレウノカ(うずまき・形を模したもの)などのアイヌ文様、ラㇺラㇺノカ(ウロコ・形を模したもの)と呼ばれるウロコ彫りが特徴で、沙流川地方に伝えられている彫り方。
二風谷アットゥㇱ
沙流川流域の森が育むオヒョウ等の樹皮の内皮から作った糸を用いて機織りされた反物。二風谷アットゥㇱは、特に糸に撚りをかけることが特徴と言われている。水に強く、通気性に優れ、天然繊維としては類希な強靱さと独特な風合いがある。着物、半纏、帯、小物等に使用されている。