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デジタル時代において組織の人間らしさを実現するパラドックスを乗り越えるため、未来の組織に求められるトレンド

テクノロジーによって世界が動かされている現代において、組織は技術の進歩を脅威と捉えず、機械と人間の可能性を融合しながら、なお一層「人間的な組織」であり続ける必要がある。特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響から働き方の変革を余儀なく迫られている昨今、組織は導入したテクノロジーの価値を生かすために、人間の行動を変えることに苦労している。このような情勢の中で、デロイト(Deloitte)はテクノロジーと人間らしさの融合を急務と捉えている。今年の『グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2020』では、技術進展のパラドックスにある「人間的な組織」の重要性について焦点を当て、その実現のために企業がどのように対応すべきか、テーマ別に掘り下げている。2018年版からデロイトが紹介している「ソーシャル・エンタープライズ」の概念をさらに深掘りし、その実態に迫る。

グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2020―企業が重視すべき3つの視点と9のトレンド

テクノロジーが形成する世界との協働にもとづく「人間とテクノロジーの融合」という考え方に関して、今日の組織が抱えるもっとも困難な葛藤を乗り越えるためには、3つの視点を軸に大胆なシフトが必要となる。今年のレポートでは、この3つの視点に沿って、企業が準備すべき9の人事・組織トレンドを整理している。

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(1) パーパス (存在意義): 

単に存在意義を論じるだけではなく、日々の業務のあらゆる場面で存在意義を組み入れる組織

テクノロジーは、ありとあらゆるものがパーソナライズ(個別化)できる世界を作り上げる。一方で、人間はより大きなものに帰属しているという感覚を求めている。一人一人が仕事に見出す「存在意義」を通じてつながり合い、従業員が一人一人の個性を通じて、相互に補い合うことで、個人の力を組織の力に変えていくことが可能となる。個性を追求しながら、帰属意識を醸成することができる組織が、企業全体の存在意義も実現することができる。

帰属意識:「安心」から「一体感」に、そして「貢献」へ 

企業に属している「安心感」を越え、従業員とチームの絆を深め共通の有意義な目標に対する貢献意識を高めることで帰属意識を強化できる組織が、より高いパフォーマンスを生み出すことができる。

ウェルビーイング実現に向けた仕事のデザイン: 仕事も人生も健やかに

組織パフォーマンスにつながる貢献実感を生み出すために、組織は仕事のデザインに焦点を当て、「働きやすさ」だけでなく、「働きがい」にも焦点を当てるべき。そうすることによって、従業員は充実感を得るだけでなく、最高のパフォーマンスが発揮できるように仕事を再構築し、組織への帰属意識を高めることができる。

世代を超えた労働力 : ミレニアル世代からペレニアル人材へ

従来の組織では、従業員の年齢や世代ごとに人材戦略を区分してきましたが、今日の組織においては、一つの属性に頼った見方には限界がある。「ペレニアル(多年生)人材」の概念は、世代というカテゴリーを超え、より有意義な枠組みで人材を理解することの重要性が高まっていることを示唆する。一人一人の特徴を把握することによって、従業員は自分たちが組織の中で何を貢献できるかだけでなく、"どのように自分らしく"貢献できるかを考えるようになり、組織もより強化される。

(2) ポテンシャル(可能性): 

機械が溢れかえる世界の中で、人間が考え、創りだし、実行するあらゆることを最大限に活かせるようにデザインされ、構築された組織

人々は、常にテクノロジーによって自らを刷新することを迫られているにもかかわらず、その一方で安心感も求める。刷新を脅威としてではなく、変わり続ける現実の中で安心を見つける手段として捉えることのできる組織は、生産性を向上させ、競争で優位に立つことができる。

スーパーチーム: AI をグループに加える

先進的な組織は、AI をチームに統合する戦略を積極的に推進している。「スーパーチーム」は、企業が新たな価値と意義を創造するために自らを刷新すると同時に、従業員も自らのキャリアを刷新して、企業の内部および広く人材市場全体における自分の価値を高める可能性をもたらす。スーパーチームを実現できる組織は、より高度な戦略の策定および実行が可能となる。

ナレッジマネジメント: コネクテッドな世界におけるコンテキストの形成

先進的なテクノロジーにより、情報の見出し作成、結合、タグ付けや整理が自動的に実行できるようになった。これらのツールを活用するために企業は、知識を共有して個人と組織の刷新に貢献し、従業員が自分の価値を高め、安心感を持って働けるような環境を整える必要がある。

新しいスキルの獲得を超えて: 不確実な未来に対するレジリエンスへの投資

企業は、従業員と組織のレジリエンス(強靭性)を強化するための戦略として、人材開発のアプローチを見直す必要がある。すなわち、短期的な対応としてのリスキルに加えて、従業員、ひいては組織に予想のつかない未来に適応するためのツールと戦略を身につけさせる必要がある。

(3) パースペクティブ(展望): 

今日の改善ではなく、未来の価値の創造を求める、未来指向の発想を奨励し徹底する組織

人々は、テクノロジーを活用すればどんなことでも変えられると信じている一方で、大きな変化に直面したときに自分を支えてくれる確かなものを求めている側面もある。不確実性を脅威ではなく可能性の広がりと捉える組織は、誰も見たことのない未来を形作るために一貫した行動をとることができる。

報酬の難問: より人間的なアプローチのための原則

多くの組織は、報酬制度の見直し、改革、導入の終わりのないサイクルに陥っている。不確実性に直面して大胆な行動を起こすためには、データやベンチマークに執着するだけでなく、報酬がただの数値の羅列以上のものであるという事実を踏まえ、人間性の原則に基づいた新たな道筋が必要となる。

人材戦略の手綱を握る: より良い結果を導く、新たな問いかけ

この10年間の人材戦略の進化に対して、 人事に関する指標とガバナンスは追いついていない。企業はヒューマンキャピタルの非常に重要な問題やチャンスにおいて、仕事、 労働力、職場の未来にとって思い切った決定を導く、全く新しい問いかけをし始めるべき。

倫理と労働の未来: 「~は可能か?」から「~をどのように行うか?」 へ

Future of Workが急速に進化し、組織が、人、 テクノロジー 、代替的労働力、そして新しい働き方を統合するにつれて、リーダーたちが直面する倫理的な課題が増大する中、企業は意識的に思い切った選択を行うべきである。