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1961年にボーエ・モーエンセンが自身の別荘用にデザインしたアッセルボ・シリーズを復刻

カール・ハンセン&サンは、ボーエ・モーエンセンによるアッセルボ・シリーズを復刻し、2022年11月より発売をスタートした。ボーエ・モーエンセンのアッセルボ・シリーズは、濃色のオイルを纏った頑丈なユーカリ材のテーブルとベンチで構成されている。各部材の角は丸みを帯び、ジョイント部分には艶消しの真鍮ビスが使用され、かっちりとした印象の一貫性のあるスタイルが特徴で、シェーカースタイルを意識しながらも親しみやすい表情を湛えている。adf-web-magazine-carl-hansen&son-asserbo-series-reissued-1

ベンチのバックレストは固定式もしくは壁面取り付け式から選択が可能で、レザーやファブリックのクッションの用意もあり、自分だけのスタイルを作り出すことができる。オリジナルはパイン材で製作されたが、家具の美しい表情をできるだけ長く保てるよう、今回の復刻においては硬質で穏やかな木目と節の少ないことで知られる赤褐色のユーカリ材を採用。持続可能な森林で育てられ、育成の早いユーカリを使用している。ボーエ・モーエンセンは、デンマークのモダニズム運動において最も重要な役割を果たした家具デザイナーの一人としても有名で、既存の芸術的なアイデアに基づいて家具をデザインしたことはないと言われている。その代わりに、モーエンセンのデザインは自身が「ワークショップ」と呼ぶ手法に基づいたものであり、利用価値の高い家具を生み出そうと試みた。アッセルボ・シリーズは、デンマークのアッセルボにある別荘にも置けるものを作りたいというモーエンセン自身のニーズを満たすためのものでもあった。アッセルボ・シリーズにはさまざまな面で、ボーエ・モーエンセンがデンマークのデザインの巨匠、コーア・クリントをいかに尊敬していたかが表現されている。モーエンセンは身近なインテリアデザインの文化を大切にしながら独自のデザイン言語を創造したが、その一方でデザインの出発点を人間のプロポーションに置き、良い家具は視覚的な落ち着きと堅実な機能主義を表現するべきであるというコーア・クリントの考えにも深い感銘を受けている。それは、モーエンセンが素材にすべての表現を任せたアッセルボ・シリーズのすっきりとした外観と力強い構造でも明確に強調されている。adf-web-magazine-carl-hansen&son-asserbo-series-reissued-2adf-web-magazine-carl-hansen&son-asserbo-series-reissued-3

BØRGE MOGENSEN ボーエ・モーエンセン (1914 -1972)

使用する人びとを核とするその独特のコンセプトで、耐久性に優れた家具を世に送り出し、デニッシュモダンを牽引する家具デザイナーの一人として活躍。デモクラティック・デザインを掲げ、住宅、コントラクトに向けたシンプルで機能性に優れた木製家具を数多く発表。いずれも控えめな美学と耐久性を考慮した構造が特長で、より多くの人々が購入でき、庶民の日常に沿う、何世代にもわたって使える質の高い家具デザインを使命として活動した。