12の葡萄農家が“まるごと”ワインに
“ワイン王国”と言われる山梨県、富士北麓地域に位置する富士河口湖町に、自社葡萄畑を有し、これまでにない新しい手法を携えた河口湖初のワイナリー「7c|seven cedars winery(セブンシダーズワイナリー)」が2022年8月11日(木)始動した。連綿と続く価値や営み、この地に息づく歴史や取り巻く風土がこれまでにない新しい手法をたずさえ富士河口湖町に新しく誕生。人のつながりや作り手の想い、風土の魅力をストレートに醸す、“小さなワイナリーならでは”の新たな取り組みが始まる。
河口湖初のワイナリー「7c|seven cedars winery」
山梨県は日本ワイン発祥の地として令和元年に山梨「ワイン県」を宣言し、日本ワインを広く周知する活動を続けている“ワイン王国”。昨今、日本ワインブームが拡大を続ける中、これまで富士北麓地域において近隣にワイナリーのなかった富士河口湖町に初めてのワイナリーが開業する。
一般的なワイナリーでは作り手である“醸造家”が注目されるが、本ワイナリーは葡萄栽培者に光を当てたワインづくりを目指す。人のつながりや作り手(醸造家と葡萄農家)の想い、風土の魅力をストレートに醸す、“小さなワイナリーならでは”の新たな取り組みを始める。また、新しい仕組みによる価値の創出や人材の育成のみならず、遊休農地を葡萄栽培に活用するなど、富士河口湖町の「農業」に関する地域課題の解決の一端を担うことで、富士北嶺地域の「農業」に新たな風が吹くことを期待している。
この地の縁(ゆかり)を名に冠した「7c|seven cedars winery」
富士河口湖町には、「その昔、富士の噴火を鎮めるために建てられた」と言われている河口浅間(あさま)神社が河口北岸エリアにある。河口浅間神社は古くからこの河口という土地を守り、地域に根ざした親しみある存在として、この地に住む人々を守ってくれているという安心感を与える続けている神社でもある。本ワイナリーは、「地域に根ざし、この地の人々に親しまれる」施設にしていきたいという願いと、この地を守り続けてきたことへの敬意を評し、この地ならでは縁(ゆかり)を名に冠した。河口浅間神社に1200年ほど前から立ち続け、この地の深くに根をはる巨木「七本の千年杉(御神木)」に由来している。
農家を“まるごと”ワインにするワイナリー
ワイン造りは、「風土の表現」「葡萄の表現」「栽培者・造り手の表現」を志すもの。そんな中で「7c|seven cedars winery」は特に葡萄栽培者に光を当てたワインづくりを目指す。葡萄栽培者、地域・農地を守る取り組み、販売者そして造り手チーム、数々の縁や想いが繋がってかたちになった、かつてないワイナリーとなっている。ひとりひとりの葡萄栽培者の特徴を活かし、農家を“まるごと”ワインにするというコンセプトの元、農家をよく知り、栽培者の葡萄を見続けてきた醸造チームで新しいワイナリーのかたちをつくっていく。今回共にワイナリーをつくる12の農家は、これまで醸造家がずっと見続けてきた葡萄農家。葡萄栽培者ごとに異なる葡萄の味わい・性質を十分に理解しているからこそ、農家をまるごとワインにする新たな取り組みの実現が可能となる。事前に醸造チームが葡萄に対して多くの情報を持つことで醸造家と葡萄栽培者との共創的な関わりが期待できる。