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世界の高級品市場は成長傾向

ベイン・アンド・カンパニーは、イタリアの高級品メーカーの業界団体であるアルタガンマ財団と共同で「2022年秋、世界高級品市場レポート」を発行した。世界の高級品市場にとって2022年は経済状況や消費者市場が非常に不透明であったにも関わらず、大きな飛躍を遂げた年であり、本市場は現在進行中の経済的混乱に直面してもなお、来年、そして2030年まで拡大が続く見通しである。

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経済の混乱が続いてはいるものの、高級品市場が2022年を通じて好調を維持したことで、約95%のブランドがプラス成長を記録するなど、大半のブランドが良好な結果を収めた。ただし、高級品メーカー各社は将来に向けた成長投資を継続していることから、2021年の前例のない急伸と比較すると収益性はやや低下している。

  • 世界高級品市場は2022年に21%成長し、1兆4,000億ユーロに達する予測。個人向け高級品市場は22%成長し、3,530億ユーロ規模まで加速すると予測。
  • 個人向け高級品市場は、世界的な景気後退を考慮しても、2023年は少なくとも3~8%の成長が見込まれる。2030年には市場規模の拡大率が2022年比60%を超え、5,400~5,800億ユーロに達する予測。
  • 「Y世代」と「Z世代」が2022年も引き続き強力な成長ドライバーとして市場の成長を牽引。「Z世代」と「アルファ世代」の消費額は、2030年までに他世代の約3倍の速さで成長し、市場の3分の1を占める見込み。

5つの主要トレンド

  1. 既存市場が業界を牽引する中、新興市場も驚くべきスピードで成長
  2. オンラインチャネルの成長が常態化しつつある中、実店舗の存在感が回復基調
  3. 高級品市場の消費者は2022年の約4億人から2030年には5億人に拡大する見込み
  4. 「ポスト・ストリートウェア」の台頭により高級品の全カテゴリーで想定以上のパフォーマンスを達成
  5. 高級品とアートの融合

米国の高級品市場は好調を維持しており、欧州は米国や中東からのインバウンド需要に加え、欧州自体での堅調な需要により2019年の水準以上に復調しているが、業界に驚きをもたらしているのは新興市場。東南アジアや韓国は、成長力とポテンシャルの点で既存市場に勝る存在となっている。

ベイン・アンド・カンパニー

ベイン・アンド・カンパニーは、未来を切り開き、変革を起こそうとしている世界のビジネス・リーダーを支援しているコンサルティングファーム。1973年の創設以来、クライアントの成功をベインの成功指標とし、世界39か国64拠点のネットワークを展開している。クライアントが厳しい競争環境の中でも成長し続け、クライアントと共通の目標に向かって「結果」を出せるように支援し、ベインのクライアントの株価は市場平均に対し約4倍のパフォーマンスを達成しており、持続可能で優れた結果をより早く提供するために様々な業界や経営テーマにおける知識を統合し、外部の厳選されたデジタル企業等とも提携しながらクライアントごとにカスタマイズしたコンサルティング活動を行っている。