活動支援生らによるシリーズ企画「KUMA selection」のプログラム
クマ財団は「クリエイター奨学金」の卒業生を対象とした「活動支援」制度を通じて中長期的な支援を提供している。今回、そのプログラムの一環として、美術家・彫刻研究者の吉野俊太郎が主導するパフォーマンス公演「明るすぎます」をクマ財団ギャラリーにて2023年6月23日(金)から6月25日(日)まで開催する。
展示台座を主なモチーフとし、「操演される彫刻」をテーマに彫刻の演出や自律性に関する制作を展開してきた吉野俊太郎。本企画では、俳優の鶴田理紗と共に自身が出演する初のパフォーマンス作品の制作に挑む。今作のモチーフのひとつとして設定するのは立絵紙芝居。現在紙芝居と呼ばれる平絵紙芝居とは区分され、明治期には立絵紙芝居と呼ばれる紙人形劇が盛んに興行されたとされる。明治期から戦後にかけて小型の舞台と共に活動しつづけた紙芝居師たちの精神性とその愉快なまでの健脚をリスペクトしつつ、現代における創作と鑑賞のあり方について再考し、二つ以上の身体を同時に操作することのジレンマに「同化」というワードを用いて向き合う。
吉野 俊太郎(Shuntaro Yoshino)
1993年新潟県生まれ。2019年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。同大学院美術研究科博士後期課程に在学中、専門は彫刻。「操演される彫刻」というテーマで、彫刻物の自我とその演出法に関する研究を行っている。主な個展に「Plinthess」(Gallery美の舎、東京)及び「Peripeteia」(駒込倉庫、東京)。2021年、演劇公演『デスクトップ・シアター』(ロームシアター京都、京都)に共同演出として参加。2019年には東京都小平市にて共有スペース「WALLA」を始動、以後運営に携わる。
鶴田 理紗(Risa Tsuruta)
俳優。劇団「白昼夢」所属。白昼夢では演劇公演の他、野外パフォーマンス「雲人間による紙芝居屋」を各地で行う。近年の出演作に「デスクトップ・シアター」(ロームシアター京都、京都)、劇団あはひ「流れる」(東京芸術劇場、東京)、円盤に乗る派「仮想的な失調」(吉祥寺シアター、東京)、スペースノットブランク「再生数」(ロームシアター京都、京都)、映画「愛をたむけるよ」など。自身の主宰するユニット「私は少し静かにしてるね」では俳優の経験から得た演劇的な思考を通して作品の制作を行う。2022年、二人展「17月3日」(WALLA、東京)企画・制作。
「明るすぎます」開催概要
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