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現代美術界の気鋭アーティストが魅せる世界

現代美術家松山智一は、大規模な個展「松山智一展:雪月花のとき」を弘前れんが倉庫美術館にて2023年10月27日(金)から2024年3月17日(日)まで開催する。一見、引用元が判別不可能なほど複雑に組み合わされた大量のイメージ群は、現代社会に生きるひとたちを取り巻くものであり、いつかどこかで見ていたかもしれないものでありながら、普段は繋げて考えることの少ない一人一人の身体の奥底に蓄積された記憶の束が形を持って現れたようでもある。

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松山智一《Hello Open Arms》2023年 個人蔵 アクリル絵具・ミクストメディア、カンヴァス 257 × 216cm

こうした松山作品の制作の根底には、豊かな自然と歴史的な遺産が息づく岐阜に生まれ、アメリカ西海岸のストリートカルチャーに触れた少年時代、再び日本に戻ると、経済学を学んだ後、一度はアスリートの世界に身を置くも、デザインの道へと転身した二十代と、伝統文化から現代のカウンター・カルチャーまで、対極にあるものとして理解されることの多い世界の多様性を、身をもって実践してきた自身の半生が深く影響を及ぼしている。

初の大規模個展で近年の代表作を紹介

出品作品には、ニューヨークで大人数のスタッフと共に制作を行ってきた松山が、コロナ禍でスタジオ制作ができなくなった時、遠隔でスタッフと試みた《Cluster 2020》や、一人で制作した《Broken Train Pick Me》など、コロナ禍を通じて松山が創作活動の意味を問い続けた近年の作品群や、ミュージシャンのゆずからの呼びかけで実現したコラボレーションによる《People With People》など、松山の活動を代表する作品が含まれる。

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松山智一《Cluster 2020》2020年 個人蔵 アクリル絵具・ミクストメディア、カンヴァス 60×60cm(各)

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松山智一《People With People》2021年 セーニャ・アンド・カンパニー蔵 アクリル絵具・ミクストメディア、カンヴァス 213.3 x 426.7cm

初公開の新作、および日本未公開の作品を多数展示

本展では、初公開の新作9点を含む日本初公開作品23点に加えて、近年の絵画や彫刻、計30件を紹介。洋の東西や時代を超える多種多様なイメージ群のコラージュから生まれた緻密な絵画、パブリック・アートとして屋外設置されることも多いステンレス・スチール製の立体作品といった松山の代表的な作品に加え、日本初公開となる極彩色の立体作品2点《Mother Other》《This is What It Feels Like ED.2》(ともに2023年)が出品。これらは、嵌玉眼(かんぎょくがん)や京都の截金(きりかね)職人による截金文様などの伝統技法とFRPにポリウレタン塗装という、新旧の彫刻技法が融合されることで生まれた作品となる。

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松山智一《This is What It Feels Like ED.2》2023年 個人蔵 FRP、木、スチール、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、金箔 120 × 110 × 110cm

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松山智一《Wheels of Fortune》2020年 個人蔵 スチール 257 × 400 × 105cm

制作の背景を知ることのできる展示構成

1枚の絵画作品、1体の彫刻が生まれるには、10〜20にも及ぶような文字通りに古今東西のイメージのレファレンスがあり、それらが松山の手によって組み合わされていく。普段目にすることのできない、こうした制作の過程で引用された資料やスケッチなどを紹介し、松山の作品世界の一端を解き明かす。

松山智一 | MATSUYAMA Tomokazu

1976年岐阜県生まれ、ブルックリン在住。絵画を中心に、彫刻やインスタレーションを発表。アジアとヨーロッパ、古代と現代、具象と抽象といった両極の要素を有機的に結びつけて再構築し、異文化間での自身の経験や情報化の中で移ろう現代社会の姿を反映した作品を制作する。バワリーミューラルでの壁画制作(ニューヨーク / 米国、2019年)や、《花尾》(新宿東口駅前広場、東京、2020年)、《Wheels of Fortune》(「神宮の社芸術祝祭」明治神宮、東京、2020年)など、大規模なパブリックアートプロジェクトも手がけている。近年の主な個展に、「Accountable Nature」龍美術館(上海 / 中国、2020年|重慶 / 中国、2021年)、「17 Hours」オーストラリア現代美術館(シドニー / 豪州、2015年)などがある。

「松山智一展:雪月花のとき」開催概要

会期2023年10月27日(金)から2024年3月17日(日)まで
会場弘前れんが倉庫美術館
時間9:00 ~ 17:00

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