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日本を代表する8名の個性豊かな現代作家の作品を通して人間と自然との関係性を問い直す

東京都庭園美術館は「生命の庭 8人の現代作家が見つけた小宇宙」を2020年10月17日(土)から2021年1月12日(火)まで開催。日本を代表する8名の個性豊かな現代作家の作品を通して、人間と自然との関係性を問い直す試み。大都会の中に佇む小さな箱庭のような邸宅、旧朝香宮邸を舞台に展示される絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど個性豊かな作品の数々は、人類の意識の彼方にある世界の覆いをそっと外し、人類のうちにひそむ自然を甦せるかもしれない。

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生命の庭「8人の現代作家が見つけた小宇宙」

参加作家紹介

青木美歌 / Mika Aoki

1981年東京都生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン科ガラス専攻卒。Royal College of Art / Ceramics and Glassコース修士課程修了。ポーラ美術振興財団在外研修生としてアイスランドにて研修。ガラスを通した不可視な世界との関係を問いながら制作を続ける。本展では旧朝香宮邸および新館ギャラリー2にて、新作インスタレーションを含む展示を行う。

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青木美歌《あなたと私の間に》 2006 photo : Yusuke Sato

淺井裕介 / Yusuke Asai

1981年東京都生まれ。1999年神奈川県立上矢部高等学校美術陶芸コースを卒業。植物をマスキングテープに耐水性マーカーで描く「マスキングプラント」や滞在場所で採取された水や土を使った巨大な「泥絵」、道路用の白線素材から動植物の形を切り出して、バーナーで焼き付ける「白線になった動物」シリーズで知られる。本展では、自然からさらに野生へと関心を深める淺井の作品を展示する。

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淺井裕介《野生の星》2019 ⓒYusuke Asai photo : Takafumi Sakanaka courtesy of Art Center Ongoing, ANOMALY

加藤泉 / Izumi Kato

1969年島根県生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。近年は美術作家によるバンドTHE TETORAPOTZ(テトラポッツ)でも活動中。胎児のような「人型」を描いた油彩画で注目され、2004年頃からは人型を模した彫刻制作にも着手。2007年にはヴィネツィア・ビエンナーレ国際美術展に参加するなど、その活動は国際的なものとなった。本展では、当館を舞台として、絵画、彫刻に収まらない多様な素材を用いた作品を展示する。

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加藤泉《無題》2019 photo : Ringo Cheung courtesy of Perrotin ⓒ2019 Izumi Kato

康夏奈 / Kana Kou

1975年東京都生まれ。2002年広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科卒業。2006年 アーティスト・イン・レジデンス・プログラム、ロサンゼルス。2020年 2月末 当美術館での展示企画進行中に逝去。山や海へのフィールドワークによる身体経験から醸成された記憶をもとに風景をモティーフとする作品を制作。2013年にはVOCA展に入選。また瀬戸内国際芸術祭には《花寿波島の秘密》を出展し、話題を集めた。本展では上記二つの作品に加え、自然のパノラマ感を感じさせる作品を展示する。

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康夏奈《花寿波島の秘密》瀬戸内国際芸術祭2013-2019 photo : Yasushi Ichikawa

小林正人 / Masato Kobayashi

1957年東京都生まれ。東京芸術大学美術学部油画専攻卒業。1997年キュレーター ヤン・フート氏に招かれ渡欧。国立、ゲント、鞘の浦へアトリエを移動させながら、木枠、画布、絵を同時に組み立て/解体し、絵画と場所、光の関係性を扱う。本展では白い画布を木枠に張ってから何かを描きだすのでは「遅い」という考えに突き動かされ、80年代よりキャンバスを張りながら手で立ち上げるように描いてきた小林の絵画のほか、当館に注ぐ光を生かした展示をする。

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小林正人《画家の肖像》(部分)2019 copyright the artist. courtesy of ShugoArts.

佐々木愛 / Ai Sasaki

1976年大阪府生まれ。2001年 金沢美術工芸大学美術学部デザイン科視覚デザイン専攻卒業。2010年ポーラ美術振興財団在外研修生としてオーストラリアに滞在。各地の風景や伝統的な紋様・物語を着想源として、版画や油彩、ドローイングを制作。代表作に「あいちトリエンナーレ2016」で制作されたロイヤルアイシングという手法を用いた砂糖による壁画がある。本展では、当館にまつわる素材、モティーフを用いて滞在制作した作品を中心に展示する。

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佐々木愛《残された物語》2012 photo : 山本糾 「開港都市にいがた 水と土の芸術祭2012」角田山妙光寺、新潟 (2012年7月14日-12月24日)

志村信裕 / Nobuhiro Shimura

1982年東京都生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科映像コース修了。初期にはスニーカーやボタンなどの実写映像を白いスクリーンではなく身近な場所や日用品に投影し、その空間の性質や集う人々の交流の質に介入する多くはパブリックでサイトスペシフィックな作品を、また2015年の《Japanese Cattle》以降、フィールドワークを基にしたストレイトなドキュメンタリー映像を制作。本展では空間への映像プロジェクション、また各地の廃れゆく羊毛業者を映したドキュメンタリー映像や、当館の空間からインスパイアされた作品を展示する。

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志村信裕《Nostalgia, Amnesia》(Video still)2019 courtesy of Yuka Tsuruno Gallery

山口啓介 / Keisuke Yamaguchi

1962年兵庫県生まれ。武蔵野美術大学卒業。大型の腐食銅版画でデビュー。滞米をきっかけに原子力への関心を高め、95年の渡独後には《原子力発電所》シリーズ、97年には自立式絵画連作《Colony》、花や種子を天然樹脂で固めた「カセットプラント」の制作を開始した。本展では生花と造花を用いて、自然と人工を対比させる「カセットプラント」、それらをアナロジカルに結びつける絵画作品を展示する。

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山口啓介《植物の宇宙―時間 Cassette Plant Workshop in Toyota 2014-15》2015 豊田市美術館での展示風景 photo : 澁谷征司

「生命の庭 8人の現代作家が見つけた小宇宙展」概要

会期2020年10月17日 (土) から2021年1月12日 (火) まで
開館時間10:00–18:00 (入館は17:30まで)
会場東京都庭園美術館 本館+新館
入館料一般1,000円 / 大学生800円 / 中・高校生500円 / 65歳以上500円
URLwww.teien-art-museum.ne.jp