テクノロジーの変化がもたらす「望ましい未来」「あるべき未来」を予言するアートとテクノロジーの実験場– EXPERIMENT –
技術と表現の新しい可能性を探求し、研究開発要素の強い実験的なプロジェクトを中心に、人とテクノロジーの関係について研究しながらR&Dプロジェクトや作品制作を行うクリエイティブチーム「Rhizomatiks(ライゾマティクス)」の主宰として、東京を拠点にアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJとして活動する真鍋大度の2019年以降2度目となる個展「EXPERIMENT」が、2023年4月1日(土)から5月10日(水)まで、清春芸術村 安藤忠雄 / 光の美術館にてソフトバンクの特別協力のもと開催することが決定した。
EXPERIMENTは、真鍋大度によるアートとテクノロジーの実験場で、真鍋は未だ社会には広く普及していない最先端技術の可能性の核をいち早く取り出し、アートの分野で作品化するということをこれまで続けてきた。今回は超高速通信技術と生命知能の概念を探求する実験、実装を行い、一連の過程をリアルタイムで公開していく。会期中もアップデートが繰り返され、さまざまな実験プロセスが見られるようになる。社会の変化を予言するエッジに位置し、テクノロジーの変化がもたらす「こうなるであろう」未来像を超え、「望ましい未来」「あるべき未来」を予言する。そんなアートを提供したいと考えている。
ソフトバンクからの提供技術
今回の展示では清春芸術村付近と別拠点に光無線機を設置して、超低遅延かつ大容量通信で、8K映像の双方向リアルタイム伝送を実現する。また、高度な演算処理や描画処理機能を要したサーバーを、ネットワークと併せて低遅延で提供。清春芸術村と別拠点の二つの空間、またサーバー内の仮想空間を超低遅延で高速につなぐことで、これまで閉じられていた「空間」という概念を開放する。
清春芸術村
西に南アルプス、北に八ケ岳、南に富士山を望むこの場所は、そのむかし「清春」と呼ばれていた。地図にはもう記されていないその土地の名をアーティストの創作と交流の場として蘇らせたのがここ清春芸術村である。ギュスターブ・エッフェルや谷口吉生、安藤忠雄、藤森照信といった名だたる建築家による建築のほか、春は樹齢100年にもおよぶ老樹の桜群、初夏は藤、夏は新緑、秋は紅葉、冬は白く染まった名峰と、清春芸術村の見どころは所蔵作品だけではない。清春のうつろう自然のなかに佇むアートとのふれあいは、鑑賞としてだけでなく、特別な体験となってこころに記されるとの願いが込められる。
技術進歩により未踏の表現領域が開拓され、概念から現実へと移行したアイデアが芸術作品の主題として取り入れられることは、制作者として興奮を覚えます。新たな作品制作の機会は何物にも代えがたいものです。
真鍋大度
真鍋大度(まなべ だいと)
ライゾマティクス主宰、アブストラクトエンジン取締役。1976年東京都生まれ。アーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。 東京理科大学数学科、国際情報科学技術アカデミー(IAMAS)卒。2006年株式会社ライゾマティクス設立。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、デザイン、アート、エンターテイメントの領域で活動している。
「真鍋大度個展 – EXPERIMENT –」開催概要
期間 | 2023年4月1日(土)から5月10日(水)まで |
時間 | 10:00 ~ 17:00 |
場所 | 清春芸術村 安藤忠雄 / 光の美術館 |
料金 | 清春芸術村 入館料 |