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かつて描かれた「食」のシーンと今を生きる「食」のプロフェッショナル 両者の出会いから生まれたここだけの企画展

オンラインミュージアムプラットフォーム「MU」では、古今東西の絵画に描かれてきた「食」のシーンを、今を生きる「食」のプロフェッショナルの視点で紹介する合同企画展「炭水化物・たんぱく質・脂質 ― Carbohydrates, Proteins, Fats ―」展 を2023年1月25日(水)から2月28日(火)まで開催する。adf-web-magazine-carbohydrates-protein-fats-1

あらゆる人にとって身近な存在である「食」。一方で「食べること」や「食物」の意味、そして価値は時代ごとに様々に変遷をしている。身近で奥深い「食」を入り口に、文化と食のボーダレスな鑑賞体験。純粋に作品に感動し、食のプロの解説で料理の知識を得、観る人それぞれの気持ちのおもむくままに興味の範囲を広げて楽しむことができる。

「炭水化物・たんぱく質・脂質 ― Carbohydrates, Proteins, Fats ―」展

全6館のミュージアムが収集した「食」に関わるコレクションで構成され、江戸時代から近現代にわたる作品群を通して様々な描かれ方の「食」を観ることができる。作品が生まれた時代はそれぞれ異なっており、「食べること」や「食物」の意味、そして価値もきっと違った。そして、その変化は現在も続いている。現代は飽食の時代を経て食品ロスが社会的に高い関心を集めるなど、すぐそこに迫る食糧問題に対していかに向き合うのか。ということがリアリティを持って語られている。一方、近年では「食」のコンテンツとしての側面にも注目が集まり、動画配信サービスでは常に高い人気を誇るのが食関連の動画となっている。そんな時代の「食」と向き合い続けるプロフェッショナルが、かつて描かれた「食」の作品を観て感じたことや発見したことをガイドラインに、普段と違った視点でコレクションを楽しめることを目的に本展が企画された。

第一部 「観ているとレシピのアイデアが浮かんできた」

企画展では全6館、17点のコレクションを展示。17点の食に関わるコレクションを前にして、食のプロが最初に見せた顔は料理研究家としての顔。絵画の中にイキイキと、そして確かな存在感で描かれる食材を前に、料理研究家としてどのようなレシピに思い至ったのか。

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霜島 之彦「(静物)柿と陶器」(佐倉市立美術館所蔵)

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土佐 光起「貝付図」(東京藝術大学所蔵)

第2部 「疲れた体にぴったりの愛すべき糖質たち」

長い休みは嬉しいものだが、日常が戻ってきた時のギャップに疲れが貯まる。疲れた体でこの作品を観ていると共感を覚える。

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久米 桂一郎「小児と葡萄」(東京藝術大学所蔵)

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川口 軌外「バナナのある静物」(和歌山県立近代美術館所蔵)

第3部 「誰と食べるか? は今も昔もおいしいと健康の隠し味」

コレクションに描かれた食事の風景はどれも賑やかなものばかりで、一人で食べるよりも家族や気のおけない仲間と食卓を囲むことは、今も昔も料理の味を引き上げてくれる。楽しい食卓は栄養の面からもとても大切な要素。コレクションに描かれた楽しそうな食事風景を眺めながら、楽しい食事の重要性を紹介する。

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「祢兵衛鼠絵巻」(大阪青山歴史文学博物館所蔵)

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「露殿物語絵巻 第四巻」(逸翁美術館所蔵)

参加ミュージアム(50音順)

  • 逸翁美術館
  • 大阪青山歴史文学博物館
  • 佐倉市立美術館
  • 東京藝術大学大学美術館
  • 本居宣長記念館
  • 和歌山県立近代美術館

監修者 金子奈央 / Nao Kaneko

料理家・フードスタイリスト。管理栄養士。幼い頃の好きが高じて料理の道へ。大学時代から料理家・信太康代に師事をし、その後、企業にて商品開発やレシピ開発に携わる。現在はフリーランスとしてレシピ作成、ドラマ・映画・CMの料理制作などを行っている。著書「スパイス香る、愛しい一杯」(雷鳥社)が2023年2月に出版予定。

オンラインミュージアムプラットフォーム「MU」(ミュー)

全国のミュージアムが収蔵するコレクションを中心に、アートや文化財を鑑賞できるオンラインミュージアムプラットフォーム。MUでは、各ミュージアムの所蔵作品の公開のほか、特定のテーマで作品群を集めて紹介する「EXHIBITION」(展覧会)、学芸員の知識をMU学芸員(キャラクター)がわかりやすく解説する「動画」、それぞれのミュージアムの個性を活かした「合同企画展」など、趣向を凝らした多彩なコンテンツでミュージアムに眠っている魅力をオンラインで発信する。全ての人の「文化的な体験を通じたQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上をテーマに、美術・アートに興味のある人はもちろん、普段はミュージアムに足を運ばない人たちとも、楽しみ、学び、感動できるコンテンツを共有し、また、それらを全国のミュージアムと共創する場(プラットフォーム)として運営している。adf-web-magazine-carbohydrates-protein-fats-8

運営会社 / ナレッジクライマー(能登印刷)

創業100年を超える老舗企業(創業1913年)ナレッジクライマーは、「顧客と社会の未来をつくる情報価値プロデュース企業」をミッションとし、情報をとどけたい顧客の伴走者として、マーケティング・ブランディング・印刷・出版・システム開発・メディア事業・EC事業などのソリューションを提供。高品位印刷には定評があり、東京、関西、北陸を中心に、全国の美術館の図録などを数多く手がけている。