Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language.

金沢の現代アート美術館「KAMU kanazawa」にアートスペース「KAMU k≐k」がオープン

金沢の私設現代アート美術館「KAMU kanazawa(カム カナザワ)」に、6番目のスペース「KAMU k≐k(カム ケーケー)」が2021年12月17日(金)にオープンする。多目的企画展示スペースとして作られた「k≐k」の初回企画では、フードアートの分野で活躍する諏訪綾子の新作「TALISMAN in the woods(タリスマンインザウッズ)」を公開する。

adf-web-magazine-kamu-kanazawa-talisman-in-the-woods-1

TALISMAN in the woods ©Ayako Suwa Courtesy of KAMU kanazawa

2020年の開館から1年半、個性の異なる美術館の展示スペースを街中に出現させ続けたKAMU kanazawa。10月の「KAMU tatami」オープンも記憶に新しい中、6つめのスペースとなる「KAMU k≐k」は、 約4年半限定の企画展示室。時間と共に都市の役割や形が変わる事で美術館のあり方も変えていくというKAMUの思想に沿った展示室となっている。

adf-web-magazine-kamu-kanazawa-talisman-in-the-woods-6

TALISMAN in the woods ©Ayako Suwa Courtesy of KAMU kanazawa

KAMU k≐k の舞台になるのは金沢の中心地「片町」と「柿木畠」エリアを横断して立つ施設「Prego(プレーゴ)」の一角。高さ5m、幅奥行き7mの空間は、劇場のような雰囲気で多様なジャンルの作品を魅力的に演出するスペースとなっている。また商業施設全体の外観と全く異なる印象の展示空間は、街中に展示室のあるKAMUならではのギャップを楽しめる空間となっている。

adf-web-magazine-kamu-kanazawa-talisman-in-the-woods-5

KAMU k≐k Courtesy of KAMU kanazaw

「TALISMAN in the woods」

「k≐k」初回展示となる諏訪綾子の「TALISMAN in the woods」は、循環をテー マにした作品。森と都市、水をキーワードに、展示作品を中心に一滴の雫のように美術館の外へ波紋が広がる。鑑賞者が日常の見えていなかった自然を感じたり、関わりのなかったコミュニティや自然に繋がりが生まれるような作品だ。本展では石川県の広域に水を供給する水源地“白山”から多くのエッセンスを分けてもらい多感覚で諏訪が咀嚼する自然を鑑賞者があじわい、循環を体感できるインスタレーションとなっている。コロナウイルスが蔓延する2020年から作家がタリスマンと名付けて制作を始めた立体作品。この立体作品を白山で間伐された杉の枝葉を用い、KAMU k≐kのスケールに合わせメインとなるモニュメントとして展示する。

adf-web-magazine-kamu-kanazawa-talisman-in-the-woods-2

©Ayako Suwa Courtesy of food creation

adf-web-magazine-kamu-kanazawa-talisman-in-the-woods-4

©Ayako Suwa Courtesy of food creation

さらに、プロジェクトの一環として開催中のクラウドファンディングを通じて、諏訪の作品「タリスマン」などを手にすることができる。単に作品を所有するだけでなく、白山からのタリスマンが枯れた後、それ自体が森への招待状になる企画。それらを白山に持ち寄り作家が主催する、「タリスマンを森に返すリチュアル」に参加してもらい循環に加わるプログラムも行われる予定だ。

adf-web-magazine-kamu-kanazawa-talisman-in-the-woods-3

TALISMAN ©Ayako Suwa Courtesy of food creation

諏訪綾子 プロフィール

石川県生まれのアーティスト。food creation主宰。金沢美術工芸大学卒業後、2006 年よりfood creation の活動を開始。欲望、好奇心、進化をテーマにした食に関する作品をパフォーミングアート、インスタレ ーション、ダイニングエクスペリエンスなどの手法で数多く発表。本能的な無意識の感覚に訴えることのできる表現の媒体として「食」を扱い、感情、記憶などの内在する感覚を「あじわい」で伝えることで、体験者に新たな問いや発見をもたらす作品が特徴。 美食でもグルメでもない、栄養源でもエネルギー源でもない新たな食の可能性を追求している。

諏訪綾子「TALISMAN in the woods」開催概要

会期2021 年12 月17 日~2023 年12 月23 日
会場KAMU kanazawa, KAMU k≐k
閉館日月曜(月曜が祝日の場合は営業)
開館時間11:00~18:00
入館料1300 円(全スペース共通チケット)、小学生以下無料(チケットの購入は広坂のKAMU Center のみ)