企画展「大江戸歳事記」開催
すみだ北斎美術館では、2020年6月1日(月)まで臨時休館していたが、6月2日(火)より「AURORA(常設展示室)」、「常設展プラス」の展示を再開。企画展「大江戸歳事記」は会期を変更し、2020年6月30日(火)から8月30日(日)まで開催する。
現代の私たちは、毎年決まった時期に行われる様々なイベントを通して、1年の生活のリズムを感じとっているが、北斎が生きた江戸時代の人々も同様に年を重ねていた。本展では、そのような年中行事に焦点を当て、北斎や門人たちが描いた当時の風俗を紹介する。150年以上前の江戸の1年を身近に感じ、先人の生活に思いをはせて、江戸の歳事記を楽しめる内容となっている。
来館の際に、新型コロナウイルス感染防止のため、館内の運用を一部変更している。但し、新型コロナウィルスの感染状況などにより、再度休館する可能性がある。
本展の見どころ
それぞれの行事は、1年の平穏無事や子どもの成長など、種々の祈りを込めて行われた。いろいろな行事に加え、季節ごとに登場する行商などの風俗を描いた作品も展示し、江戸の四季を紹介する。
端午 朱描鍾馗図
鍾馗図は中国で疫病神を祓って魔を除くと信じられ、日本でも古くからよく描かれた画題。本朱描きの鍾馗図は、流行病の疱瘡除の祈りを込めて制作されたものであり、朱だけでなく、目や口、髪などに墨が用いられており、細かな工夫がされている。
重陽 菊慈童
9月9日は重陽の節句で、五節句のひとつ。菊の花びらを浮かべた菊酒を飲んで祝った。9月9日の夜、菊の花に綿を載せておき、翌朝露に濡れた綿で顔をぬぐうと年をとらないという言い伝えがあり、菊の綿、着せ綿と呼ばれていた。このほか北斎や門人たちによる前後期あわせて約120点の作品を展示。江戸時代にも多くの人でにぎわった寺社の祭礼や、作品に描きこまれた行事の風習を紹介する。
企画展「大江戸歳事記」 会期変更後の開催概要
会期 | 2020年6月30日(火)~8月30日(日)※前後期で一部展示替えを実施 前期6月30日(火)~8月2日(日)、後期8月4日(火)~8月30日(日) |
休館日 | 毎週月曜日 ※開館:8月10日(月・祝) 休館:8月11日(火) |
開館時間 | 9:30~17:30(入館は17:00まで) |
主催 | 墨田区・すみだ北斎美術館 |
お問い合わせ | 03-6658-8936 (9:30~17:30 ※休館日を除く) |
企画展公式サイト | https://hokusai-museum.jp/saijiki/ |