多層的に表現する“感覚と創造の回遊体験”
日本最大級のデザイン&アートフェスティバル「DESIGNART TOKYO 2025」が、2025年10月31日から11月9日まで東京各所で開催される。デザイン・アート・インテリア・ファッションなど多分野の表現が都市空間に展開され、都市全体を美と創造の回遊空間へと変容させる本イベント。今年のテーマは「Brave ―本能美の追求」。各出展者は時代の転換点における“直感的な美”のあり方を多様なアプローチで提示する。
COLLECTIVEが空間演出するオフィシャル展示「DESIGNART GALLERY」
本年度のオフィシャルエキシビション「DESIGNART GALLERY」は、渋谷・宇田川町の「MEDIA DEPARTMENT TOKYO」にて開催される。総面積1,145㎡に及ぶ3フロアを舞台に、香港拠点の建築設計事務所COLLECTIVE(ベティ・ング、チ・ヤン・チャン、フアン・ミンゲス)が日本初の空間演出を手がける。西九龍文化区「M+」やMIPIMアジア受賞歴を持つプロジェクトを通じて注目を集める彼らが、構築する新たな空間は、展示の起点として訪れる人々に鮮烈な印象を与えるだろう。

香港の西九龍文化区、ビクトリア・ハーバーのウォーターフロントに誕生し話題の、アジア初の世界的なビジュアル・カルチャー美術館「M+」で開催中の「Things, Spaces, Interactions」の空間。

香港九龍半島北西端に位置する旧工場地帯兼工業地区のライ・チ・コクにある建築作品「83 キング・ラム・ストリート」。アジアの不動産業界の優れたプロジェクトを評価するMIPIMアジア2021でシルバー賞、ベスト・フューチャプロジェクトを受賞。
French Design Focus at Designart Tokyo
アンスティチュ・フランセの支援により実現したこの展示では、Mathilde Brétillot、Gala Espel、Claire Renard and Jean-Sébastien Blancの4名が参加。素材と詩情、折紙と植物、再利用椅子と民主主義といった異なる文脈から、現代フランスデザインの多様性を照射する。
- Mathilde Brétillot:「素材のシンフォニー」
- Gala Espel:「セミス」―水により芽吹く紙の彫刻
- Claire Renard and Jean-Sébastien Blanc:「577脚の椅子」からなる民主的円形議場
Unseen Objects|平和合金 × we+
富山・高岡の鋳物技術に根ざした伝統工芸と、we+によるリサーチドリブンなデザインが融合したプロジェクト「Unseen Objects」。花器や新作家具を通じ、製造現場に潜む造形的偶然性と価値の再発見を提示する。高岡鋳物文化の“舞台裏”を美へと転換する実践が注目を集める。
ユジン・リン「東京ニンフ(若虫)」
台北とロンドンを拠点に活動するユジン・リンによる日本初個展「東京ニンフ(若虫)」が、渋谷と代々木八幡の2会場にて開催される。本作は、紙彫刻・3Dプリント・映像・インタラクティブスクリーンを横断しながら、変容する身体性と存在の曖昧さをテーマに構成される。デジタルと手作業が交錯する空間体験が鑑賞者の感覚に深く訴えかける。
その他の注目展示・作家
- 「時構の間|SEN-AN」:GRANDIR+小阪雄造・田中悠史・市川善幾・萩谷綾香・佐藤洋美
- 「兆し - From Error to Mirror」:高本夏実 × sync株式会社
それぞれの展示は、素材・構造・関係性への新たな眼差しを提示し、“デザインとは何か”という根源的問いへの複層的応答となっている。
「DESIGNART TOKYO 2025」 開催概要
| 会期 | 2025年10月31日(金)から11月9日(日)まで |
| 会場 | 表参道・外苑前・原宿・渋谷・六本木・銀座・東京 |
| URL | https://tinyurl.com/3sajnpdf |

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