ポップアート、パフォーマンスアート、デジタルアートなどの最新概念を作品と共に紹介。バンクシーも登場
東京書籍より、2023年2月21日(火)に『世界アート鑑賞図鑑 改訂版』が発刊された。本書は2015年2月発行『世界アート鑑賞図鑑』の改訂版にあたる。改訂箇所は本文576ページの約30%の168頁におよび、特に現代アートの分野での作品変更、最新記述が目をひくものとなっている。1946年以降について、全体の20%にあたる116頁を割いて解説。アフリカの芸術、東アジアの芸術、ラテンアメリカの芸術、インドの芸術などもとりあげ、ポップアート、コンセプチュアルアート、パフォーマンスアート、オップアート、ビデオアート、ランドアート、デジタルアートなどの最新概念も作品とともに紹介。バンクシーも登場する。
紀元前から現代美術まで1100点以上のカラー写真
美術館での主要展示作品はもとより、新聞、テレビや、小説の表紙などでふと目にふれる世界的な芸術作品を年代順に紹介。鑑賞可能なアートのほとんどを掲載している。作品の全体解説と細部を検証した部分図解説により、作品の詳細な理解ができる。また、コンパクトな作品解説、意外なエピソードをコラムで紹介、多くの部分図で絵に隠されたモチーフを探る/年表でさくっとわかる作者の転換点を掲載するなど、読みやすい工夫が凝らされている。
比類のない作品範囲
本書では、広範囲に及ぶ時代、地域、ジャンルを取り扱っている。
時代:四大文明、エーゲ文明、エジプト、ギリシャの古典期から中世、ルネサンス、近代から現代まで、最新作品は2006年のミックス・メディアに及ぶ。
地域:四大文明、エジプト、アフリカ、地中海世界、ヨーロッパ、西アジア、インド、東南アジア、中国、朝鮮半島、日本、北米、中南米、オセアニアまで全土をカバー。
ジャンル:先史時代から古代世界の美術全般、ヨーロッパの美術(ルネサンス、マニエリスム、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン主義、写実主義、印象派、後期印象派、象徴主義、アール・ヌーボー、分離派、フォーヴィスム、キュビスム、バウハウス、シュルレアリスム……)を中心とする世界の芸術、現代芸術全般(写真、オプアート、ポップアート、コンセプチュアルアート、インスタレーション、ミニマリズム、ハイパーリアリズム、ビデオアート、デジタルアート)まで。これらに日本・中国・アフリカ・メキシコなど各地域に根差した芸術を挿入して紹介。西アフリカの仮面、オセアニアの神像彫刻、北米先住民のトーテムポールなども漏れなく掲載している点も興味深い。
著者プロフィール
編者:スティーヴン・ファージング
1990年、オックスフォード大学ラスキン・スクールの学長、およびオックスフォード大学の聖エドマンド・ホールの客員研究員に選任。1998年、ロンドンのロイヤル・アカデミーの会員に選出。2000年、ニューヨーク・アカデミー・オブ・アートの学長に就任。1977年から美術を教えている。
日本語版監修:樺山紘一
1941年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学文学部教授、国立西洋美術館館長、印刷博物館館長を経て、現在、東京大学名誉教授。主な著書に、『ルネサンス』(講談社学術文庫)、『肖像画は歴史を語る』(新潮社)など。共編著に、『クロニック世界全史』(講談社)など。監訳書に、『世界の歴史大図鑑』『世界の美術』(以上、河出書房新社)、『世界記憶遺産百科-全244のユネスコ世界記憶遺産』(柊風舎)などがある。
『世界アート鑑賞図鑑 改訂版』書籍概要
定価 | 5,390円(税込) |
発行・発売 | 東京書籍 |
発売日 | 2023年02月20日 |
ISBN | 978-4-487-81606-4 |
仕様 | B5変型、576ページ |