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隠れた層や不可視の世界を表現

鍵岡リグレ アンヌ個展 「Undersurface」がMAKI Galleryで2024年6月20日(木)から8月3日(土)まで開催中。鍵岡は2014年に制作を開始以来、一貫して活動のテーマに水面をモチーフとした「Reflection」シリーズを展開している。本シリーズが10周年を迎えるにあたり、その原点を振り返りつつ最新作を含めた展示となっている。

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Anne Kagioka Rigoulet, Reflection d-4, 2024, oil and mixed media on panel, 227.3 x 486.0 cm

本展タイトルにある「Undersurface」には「表面上の形象だけではない隠れた層や不可視の世界を表現したい」という鍵岡の作品にこめる想いが現れている。「Reflection」シリーズでは水面に映し出される像を再現することではなく、私たちの目に見える世界の下や裏側に隠れているもの、例えば自然を形作るエネルギー、その場所に漂う雰囲気や感覚、形を持つものが本来の形を失い抽象化されていく過程で生じる動きや力を捉え、それらを絵画として画面上に生み出すことを追求しているという。

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Anne Kagioka Rigoulet, Reflection k-56, 2024, oil and mixed media on panel, 100.0 x 100.0 cm

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Anne Kagioka Rigoulet, Reflection k-54, 2024, oil and mixed media on panel, 80.3 x 116.7 cm

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Anne Kagioka Rigoulet, Reflection h-35, 2024, oil and mixed media on panel, 194.0 x 390.0 cm

鍵岡リグレ アンヌ(Anne Kagioka Rigoulet)

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1987年神奈川県生まれ。東京藝術大学絵画科油彩専攻を卒業後、同大学大学院にて壁画を研究。その後フランスに渡りフランス国立高等工芸美術学校にてフレスコ・モザイクの技術を学び、現在は鎌倉にアトリエを構えている。グラフィートという重ねた色層を削りとる古典的な壁画技法に布のコラージュを加え、そこに色層を重ねる独自のペインティング法を用いて立体感のある絵画を制作。日常生活の中にある抽象的な風景に関心を寄せ、世界各地で取材した水面の反射をもとに、彫刻的な造形性をもつ「Reflection」シリーズを2014年から描く。その後「Reflection」から展開された水面に映る人物を抽象と具象の間で描写した「Figure」シリーズが加わり、さらに2019年のルクセンブルクでのアーティスト・イン・レジデンスをきっかけに、太古からの水の力により削り出された壮大に連なる岩肌を繊細な生キャンバスに薄い層で描き出す「Element」シリーズが誕生。また、これら3つのシリーズにおいて探究された表現や構図は、水面の流動的なエネルギーを利用して人の顔を分解し、再構築する「Portrait」シリーズへと継承されている。

鍵岡リグレ アンヌ個展 「Undersurface」開催概要

会期2024年6月20日(木)~8月3日(土)
時間11:30~19:00
会場MAKI Gallery
休廊日日曜・月曜
料金無料
URLhttps://tinyurl.com/3x33hyuh