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自分とは異なる誰かの「わたしの言葉」、自分自身の「わたしの言葉」を大切に思う機会

東京都現代美術館がグループ展「翻訳できない わたしの言葉」を2024年4月18日(木)から7月7日(日)まで開催する。本展は日本における多様な言語のあり方や、話すという行為そのものとその権利について触れつつ「ことば」について考える5人のアーティストのグループ展で、彼らは作品をとおして異なる言語があることや、同じ言語の中にある違いに、解像度をあげ目を凝らそうと試みる。第一言語ではない言葉の発音がうまくできない様子を表現した作品や、最初に習得した言語の他に本来なら得られたかもしれない言語がある状況について語る作品、言葉が通じない相手の目をじっと見つめる作品、そして小さい声を聞き逃さないように耳を澄ませる体験などを提示し、鑑賞者に「言葉」を想う機会を投げかける。

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展覧会のみどころ

  • 映像作品を見ること(視覚)と、自分の身体性を振り返ること(身体感覚)
    本展は言葉をテーマにしているため、会話の様子を描いた映像作品が数多く展示される。映像作品をただ視覚でとらえるだけではなく、身体感覚を研ぎ澄ませて、相手の話に耳を傾けられる展示構成となっている。
  • アーティストに会えるかも
    会期中、アーティストトークなどの関連プログラムとは別に、アーティスト本人が展示室で過ごす機会も設ける予定。アーティストと言葉を交わすこと自体が、作品体験となる。

参加作家プロフィール

ユニ・ホン・シャープ / Yuni Hong Charpe
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ユニ・ホン・シャープ《Répète | リピート》2019 年

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ユニ・ホン・シャープ《Still on our tongues》2022 年

アーティスト。東京都生まれ。2005年に渡仏、2015年にパリ=セルジー国立高等芸術学院を卒業。現在はフランスと日本の2拠点で活動。アーカイブや個人的な記憶から出発し、構築されたアイデンティティの不安定さと多重性、記憶の持続をめぐり、新しい語り方を探りながら、身体/言語/声/振付を通じてその具現化を試みる。

マユンキキ / Mayunkiki
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マユンキキ《Siknure – Let me live》2022 年、
Ikon ギャラリー(バーミンガム)での展示風景
Photographer Stuart Whipps, courtesy of Ikon Gallery.

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マユンキキ Photo by Hiroshi Ikeda

アーティスト。北海道生まれ。現代におけるアイヌの存在を個人の観点から探求し、映像やインスタレーション、パフォーマンスなどによって表現している。アイヌの伝統歌を歌う「マレウレウ」「アペトゥンペ」のメンバーであり、2021年からはソロ活動も開始。国内外のアートフェスティバルにパフォーマンスや展示で参加多数。

南雲麻衣 / Mai Nagumo
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南雲麻衣 Photo: 齋藤陽道

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南雲麻衣 Photo: k. kawamura

ダンサー、パフォーマー。神奈川県生まれ。幼少時からモダンダンスを学び、現在は手話を活かしたパフォーマンスや演劇など、身体表現全般に活動を広げる。カンパニーデラシネラ「鑑賞者」出演(2013年)、百瀬文《Social Dance》出演(2019年)など。音声言語と視覚言語を用いた複数言語の「ゆらぎ」をテーマにし、当事者自身が持つ身体感覚を「媒介」に、各分野のアーティストとともに作品を生み出している。また、言葉を超えた感覚を共有し合うワークショップも行っている。

新井英夫 / Hideo ARAI
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新井英夫 親子 WS で輪になって
即興ダンスセッション!! ©水都大阪 2009

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新井英夫《踊ルココロミ Improvisation Dance with ALS》
2022 年- 撮影:イタサカキヨコ

体奏家、ダンスアーティスト。埼玉県生まれ。野外劇や大道芸ダンス公演などを行う身体表現グループ「電気曲馬団」を主宰し活動する傍ら、自然に沿い力を抜く身体メソッド「野口体操」に出会い、野口三千三氏から学ぶ。その後ソロ活動に転じ国内外でダンスパフォーマンスをしながら、日本各地の小中学校・公共ホール・福祉施設等でワークショップを展開。2022年夏にALS(筋萎縮性側索硬化症)の確定診断を受けた後も、ケアする/される関係を超越した活動を精力的に継続している。

金仁淑 / KIM Insook
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金仁淑《Eye to Eye》2023 年 恵比寿映像祭 2023 コミッション・プロジェクト ©KIM Insook

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金仁淑《Eye to Eye》2023 年 恵比寿映像祭 2023 コミッション・プロジェクト ©KIM Insook

アーティスト。大阪府生まれ。韓国への留学を機にソウルに15年間居住後、現在ソウルと東京を拠点に制作活動を展開。「多様であることは普遍である」という考えを根幹に置き「個」の日常や記憶、歴史、伝統、コミュニティ、家族などをテーマにコミュニケーションを基盤としたプロジェクトを行い、写真、映像を主なメディアとして使用したインスタレーションを発表している。

「翻訳できない わたしの言葉」開催概要

会期2024年4月18日(木)~7月7日(日)
休館日月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日
時間10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
会場東京都現代美術館 企画展示室1F
料金一般1,400 円 / 大学生・専門学校生・65歳以上1,000 円 / 中高生600 円 /小学生以下無料
主催公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
URLhttp://tinyurl.com/yzy4sehv