BCS賞やグッドデザイン賞に続き、2021年日本コンクリート工学会賞受賞の東京音楽大学 中目黒・代官山キャンパス
東京音楽大学中目黒・代官山キャンパスが東京音楽大学、日建設計、戸田建設との3者共同で、2021年日本コンクリート工学会賞(作品賞)を受賞した。コンクリート工学会賞はコンクリート工学および技術の進歩・発展に顕著に貢献したと認められる作品に対して授与され、「作品賞」は、コンクリートで構成され、その美的価値や技術的価値、独創性および周辺環境との調和において優れている作品の構築に貢献した事業者・設計者・施工者が表彰される。2021年コンクリート工学会賞「作品賞」には、本作品を含め受賞作品3件が選ばれた。スリット状に開口部をランダムに設けたリズミカルな外観表現とした千鳥配置のRC耐震壁架構や、ガレリアの3層吹抜の凹凸杉板本実化粧型枠を採用した誘発目地なし大型RC耐震壁等、緑豊かな環境に調和したコンクリート表現と構造・施工技術を融合させた作品づくりが評価された。
中目黒・代官山キャンパスは、「まちと協奏するみどりの中の音楽大学」をテーマに、これまで、第61回BCS賞や2020年度グッドデザイン賞、第28回緑の環境プラン大賞「おもてなしの庭」部門大賞など、数々の権威ある賞を受賞し高い評価を受けている。文化的・国際的な地域として知られる中目黒・代官山エリアに位置する本キャンパスは、「日本の新たな音楽文化の創造のための挑戦でもある」と鈴木勝利顧問が語る。緑あふれる豊かな地に、優れた音響環境を誇るTCMホールや、練習に集中できる充実したレッスン室、練習室を完備したばかりでなく、地域一般の方に開放される「音楽の道」「オーケストラ広場」「学生と街のカフェ」を設け、ここでの学びが学生の感性を刺激し、豊かな音楽の創造につながるよう外装および内装の随所に創意工夫が施されている。