SHISEIDO THE STORE WINDOW GALLERYが建築家妹島和世による「美・化粧・銀座」テーマにしたウィンドウディスプレイを展示
資生堂の総合美容施設SHISEIDO THE STOREは、現代アーティストと共に1階ウィンドウギャラリーの制作を行っている。2021年3月18日(木)からの展示は、日本を代表する建築家の妹島和世が手掛けているプロジェクトの建築模型を素材にした初めてのウィンドウディスプレイとなる。本作は、2021年ウィンドウギャラリーのテーマ「美・化粧・銀座」を表現するもので、昨年から続くコロナ禍の空気感に前向きな流れをもたらし、街角でウィンドウを見る人に「発見する」「驚く」「面白がる」など開放的な感情を揺り起こす試み。
妹島和世の建築は透明感にあふれ周囲の環境に応答している。建築において、公園のような場所をつくりたいというのが、妹島が活動初期から一貫して持つ思いだという。公園には色々な目的の人がいて、その関係は柔らかく、皆がそれぞれ、違いを尊重しながら、一緒にそこにいる。開かれた空間を共有して、それを自然に受け入れ感じるというもの。そういった妹島の特徴の一つである「開かれた建築」―プロダクトでも建築でも「絶対こう使いなさい、こう見なさい」というよりも、「こう使ってみても面白い」とか「こういう風にも見える」など、使う人見る人が自分なりに自由な関係性を楽しむことができるデザイン―を銀座の街の一角に展示することは、妹島の美意識とあいまって、見る人を明るい気持ちにさせる。
建築家妹島和世 プロフィール
1956年生まれ。美しく軽やかなデザイン性、透明感にあふれる建築を得意とする。プロダクトの分野においては女性らしい感性にあふれた可愛らしくユーモラスな作品も多い。横浜国立大学大学院Y-GSA教授、ミラノ工科大学教授、大坂芸術大学客員教授、日本女子大学客員教授を務める。建築界のノーベル賞とも称されるプリツカー賞ほか、日本建築学会賞、村野藤吾賞など多数受賞。