岡山県真庭市に、隈研吾設計監修の新たなランドマーク「GREENable HIRUZEN」がオープン
サステイナブルの価値を体感できる新たなランドマーク「GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)」が、2021年7月15日(木)、岡山県真庭市・蒜山高原(ひるぜんこうげん)にオープンする。東京・晴海に建設された、真庭市産のCLTを活用した隈研吾設計監修の建築物が、このたび真庭市に「里帰り」することで、木材の新たな活用方法や建築物のアップサイクル例として、持続可能性を体現する建物となる。
オープン当日となる7月15日(木)にはオープニングイベントが実施され、当施設を設計監修した建築家・隈と、『ソトコト』編集長・指出を招き、太田市長とともに、それぞれの観点から施設やサステナブルに関する想いを語るトークセッションを行う。
施設は、「GREENable」の象徴的建築物となるCLTパビリオン「風の葉」、隈研吾の建築模型などの資料と現代アートを展示する蒜山ミュージアム、国立公園蒜山の観光情報とサステナブルな暮らし(商品)を提案するビジターセンター・ショップ、自転車文化の発信や蒜山高原の自然や文化資源を生かした体験メニューを提供するサイクリングセンターで構成される。
GREENable(グリーナブル)の取組み
真庭市は、廃棄物として処理されていた製材端材や林地残材を木質バイオマス発電所の燃料として活用するなど、これまで価値の無かった資源を生かし、経済を循環させる「回る経済」の実現に取り組んできた。2018年には地方公共団体による持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた優れた取り組みを提案する「SDGs未来都市」にも選定されている。この取り組みをさらに発展させるため、人と自然環境における持続可能な開発の探求、地域振興に関する思想や取り組みを表すコミュニティ・ブランドとして、“GREENable(グリーナブル)”を阪急阪神百貨店とともに立ち上げた。「GREENable HIRUZEN」は、この“GREENable”に込められた想いと持続可能な循環型社会を世界に発信する拠点施設としてオープンする。
隈研吾設計監修のCLT建築物でサステイナビリティを体現
真庭市産のCLT(直交集成板)を使用して2019年11月東京・晴海に建設された隈研吾設計監修の「CLT PARK HARUMI」がCLTの魅力と木材の文化・情報発信の役目を終え、このたび蒜山高原に移築され、新たなシンボルとして生まれ変わる。真庭市産のCLTを活用した建築物が「里帰り」するという一連のストーリーは、都市と農山村を結びつける、地方創生を象徴するものである。また、解体しても再生できる木造建築の特性を活かした移築可能な素材・構造システムを実現することで、木材の新たな活用方法、さらには建築物のアップサイクル例として、“持続可能性”を体現する建物となる。 施設の中でも象徴的な建物であるCLTパビリオンの愛称「風の葉」は、2021年2月中旬より世界公募を行い、応募総数437点の中から選ばれ、5月17日に決定した。
蒜山ミュージアムで隈研吾展を開催
オープン日から開催される隈研吾展を皮切りに、現代アートを通じてサステイナブルな学びを体感する様々な展覧と関連イベントを実施する。
「隈研吾展『ハコからの解放 ― たし算、ひき算、かけ算、わり算 ―』」
会期:2021年7月15日(木)~10月10日(日)
開館時間:9:00‐17:00(入館は16:45まで)※7月15日(木)は13:00から
休館日:毎週水曜日